研究課題/領域番号 |
18K00308
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 国際日本文化研究センター |
研究代表者 |
石上 阿希 国際日本文化研究センター, 研究部, 特任助教 (20516819)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 出版史 / デジタルアーカイブ / データベース / 京都 / 西川祐信 / 絵入百科事典 / 雛形本 / 視覚文化 / 出版文化史 / 意匠 / 染織 / 着物 |
研究成果の概要 |
17世紀から18世紀の京都において刊行された絵とことばで事物を図解した「絵入百科事典」的書物が果たした「知」の大衆化を明らかにした。第一に日本最初の絵入百科事典である『訓蒙図彙』について、出版の背景・典拠と近代まで続く影響を考察した。第二に人物の属性毎にデザインを分類した小袖雛形本『正徳ひな形』の翻刻・注釈を行い、京都における色や染織技法、意匠を具体的に検証し、また服飾と文学、出版文化と風俗の関係性といった文化的背景も明らかにした。第三に人物、仏像、女性風俗、武具、建築などの「訓蒙図彙もの」書物の翻刻や英訳、メタデータ作成を行い、「近世期絵入百科事典データベース」として公開した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、絵と言葉を備えた「絵入百科事典」的書物が、教養や情報を把握し、固定化するために重要な役割を果たしたものと捉え、これらの書物がどのように江戸の「知」を支える裾野を拡げていったのか、人物図、着物、享受、異国との文化交流などの視点から考察を行った。また、これらの書物の多くが未翻刻の状況であることから、資料の翻刻作業を進め、同時にそれをデータベースとして発信した。古典籍・浮世絵のオープンデータ化が急速に進む現在において、書物という形式をデータベースに代えて、近世期の絵入百科事典を現代の読者につなげることを試みた。
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