研究課題/領域番号 |
18K00314
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2020-2023) 金沢大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
鈴木 暁世 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 准教授 (60432530)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 日本近代文学 / 比較文学 / 演劇 / 民衆 / ナショナリズム / ノスタルジー / アイルランド / プロパガンダ / 近代演劇 / 日本文学史 / ケルト / 農民 / 翻訳 / 受容 / 国策文学 / 農民劇 / 農民文学運動 / 英学史の再検討 / アングロ・アイリッシュ文学 / 国家総動員体制 / 文学者像の流通と翻訳 / 戦時期における英語文学 / 植民地 / 社会運動 / 農民文学 / 東アジア / 農民文芸運動 / 社会問題 |
研究成果の概要 |
本研究は、日本の農民文学におけるアイルランド文学の役割や農村表象の特色を探求し、ナショナリズムと文学の関係を調査した。アイルランド文学は、近代日本で広く「ケルト」文学としても認知されたが、その背景には人種や民族に基づく文学史の議論が影響していた。また、アングロ・アイリッシュ文学は、戦中期に反「英」的文学として注目され、日本の総動員体制下で国策文学の文脈で読み変えられた。この研究は、日本の作家たちが民族や国家、戦争といった問題にどのように応答してきたかを、ケルト文化の受容と変容を通じて検証した。それにより、日本文学研究のみならず日本英学史研究に新たな枠組みを提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、日本近代におけるアイルランド文学とそこから派生したケルト概念の受容と変容に焦点を当て、日本近代文学の特徴と問題点を探求した。大英帝国の植民地の民衆をアイルランド「国民」へと変えることを目指した自治独立運動とアイルランド文芸復興運動は、戦時中および戦後の日本において、「国家」としての日本、民衆、そして文学の関係を考える上で、重要な参考事例として常に異なる視点から注目されてきた。日本におけるアイルランド文学の受容と変容を検討することは、日本の作家たちが戦中および戦後に民族、国家、戦争という重大な問題にどのように取り組んできたかを明らかにする手がかりを示している。
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