研究課題/領域番号 |
18K00325
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 早稲田大学 (2019-2020) 大妻女子大学 (2018) |
研究代表者 |
五味渕 典嗣 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10433707)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 戦争記憶 / 対抗的記憶 / 従軍体験 / 日中戦争 / アジア太平洋戦争 / 表象 / 従軍記 / 護国神社 / 戦争体験 / ナショナリズム / 歴史と記憶 / 東アジア |
研究成果の概要 |
本研究では、戦争体験者・戦場体験者による体験記や回想記を文学研究の手法で分析することで、そこに刻まれた他者の痕跡や、公的な歴史の枠組みから逸脱するような対抗的な記憶の契機を再評価することを目指した。 3年間の研究活動を通じて、戦後日本で「先の大戦」を語る際には、戦争末期の1944年・1945年の出来事がとくに多く語られる傾向があることを確認した。また、朝鮮人や中国人、連合軍捕虜の連行と強制労働にかかわる記憶が、地域の中でどのように記録されてきたかを検証した。さらに、戦場体験者としての「父」の姿を描いた文学テクストを分析、戦後日本文学が暴力の記憶を抱えた身体をどう表象してきたかを検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
①従来歴史的な資料と見なされることの多かった戦場体験記を文学テクスト分析の方法で検討する道筋を開いたこと。 ②敗戦後の日本社会が「他者」と位置づけてしまった人々にかかわる過去の記録と記憶を継承する試みを、現在の立場から再評価したこと。 ③国家や社会の公的な歴史の語りに対抗する記憶の問題に関心を持つ国内外の研究者とのフィールド調査や学術交流を通じて、今後の研究ネットワークの土台を強化できたこと。
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