研究課題/領域番号 |
18K00338
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
岡田 三津子 大阪工業大学, 知的財産学部, 教授 (50201984)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 早歌 / 拾菓抄 / 平家物語 / 源平盛衰記 / 京観世五軒家 / 吉田文庫 / 早歌詞章 / 宴曲研究史 / 伊藤正義 / 撰要目録巻 / 岩井直恒 / 浅野栄足 / 大西家 / 坂阿 / 吉田東伍 / 譜本 / 用字 / 伝本分類 |
研究成果の概要 |
第一に、新出の早歌(宴曲)譜本の資料的位置付けを行った。大西家所蔵『拾菓集』が京観世五軒家のうちの岩井家旧蔵であること、早歌中興の祖坂阿がその書写者である可能性が極めて高いことを指摘した。『撰要両曲巻』(所在不明であったが、国文学研究資料館の所蔵となったこと)に朱で注記を施した人物が京観世五軒家の浅野栄足であることを発見した。第二に、早歌詞章が軍記物語に与えた文学史的な影響について考察した。第三に、新潟吉田文庫および国文学研究資料館の新収資料の調査に基づいて、近代における早歌(宴曲)研究について総合的な整理を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
早歌(宴曲)詞章が日本文章史(表現史)において果たした役割を明らかにした。『宴曲集』から『玉林苑』に至る早歌撰集の成立年代を確定した。次に、現存『平家物語』伝本の書写年代を整理し、『平家物語』が早歌詞章を採り入れる可能性が高いことを検証した。 早歌詞章は、多岐に亘る文学的伝統に基づく表現を綴りあわせてできあがっている。さらに、曲節を伴って謡われたことによって、早歌詞章が後代の作品に受け継がれた可能性の一端を示した。文学史的・文章史的な結び目として早歌詞章を位置づけられる。
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