研究課題/領域番号 |
18K00351
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
氏岡 真士 信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (60303484)
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研究分担者 |
伊藤 加奈子 信州大学, 学術研究院人文科学系, 准教授 (80293489)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 水滸伝 / 水滸後伝 / 宣和譜 / 忠義<王+旋>図 / 蕩寇志 / 容与堂本 / 水滸 |
研究成果の概要 |
清代には『水滸伝』の続書として、『後水滸伝』・『水滸後伝』や『蕩冦志(結水滸全伝)』 などが刊行された。また『宣和譜』や『忠義<王+旋>図』のように『水滸伝』異聞とでも言うべき戯曲も出現した。これらの作品は一般に、親梁山泊的なものと反梁山泊的なものの二つに分類される。この観点からすれば、『後水滸伝』や『水滸後伝』は前者だが、他は後者であり、かつ後者は金聖歎が手を加えた七十回本と見地を同じくすることになる。しかし実際はそれほど単純ではない。たとえば『水滸後伝』も、『宣和譜』や『蕩冦志(結水滸全伝)』も、どちらも祝家荘故事に影響を受けている。そのような問題について研究を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の『水滸伝』研究は、おもに明刊本について行なわれてきた。それは清代の『水滸伝』が、いわゆる七十回本(明末の崇禎十四年 (1641)の序をもつ)の独擅場だったという認識にもとづく。そのため実態解明が遅れている清代のものを主な対象として、その続書を中心に研究を行なった。清代における『水滸伝』とその続書の展開は、従来の一般的な理解とは必ずしも一致せず、相当複雑だが、その具体的な様相を、本研究は一定程度明らかにすることができた。これは中国文学研究のみならず、当時の印刷出版業の具体相を探る手がかりにもなり、また『水滸伝』の影響を受けた日本の江戸文化を考えるに資する知見を提供する点でも意義を有する。
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