研究課題/領域番号 |
18K00403
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 北九州工業高等専門学校 |
研究代表者 |
中村 嘉雄 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 准教授 (40346739)
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研究分担者 |
小笠原 亜衣 関西学院大学, 法学部, 教授 (60440202)
塚田 幸光 関西学院大学, 法学部, 教授 (40513908)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | クロスメディア / アメリカ / 優生学(優環学) / 工業デザイン / 表象文化 / 視覚芸術 / ニューディール / アメリカ戦間期における政治的身体論 / クロスメディア的身体論 / ニューディール期における優生学的残響 |
研究成果の概要 |
アメリカの人種差別的な優生学思想は、1930年代、ナチスの台頭とその断種政策への批判、そしてニューディールの、民族の個性を重視しつつ取り込んでいく国家統一路線への政策転換の中、その影響力を急速に失っていったとされる。本研究では、帝国主義的理想身体の要であった1920年代までの優生学思想はニューディール期の流線型文化へと換骨奪胎され、30年代以降のマシーンによる理想的身体へと政治的に再回収されるという視座に基づき、ニューディール期アメリカのマシーン文化、工業デザイン、食、モードファッション、映画、視覚芸術の幅広い文化表象をクロスメディア的に検証し、30年代の身体の政治性の再考と実証作業を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の主な学術的な意義は、優生学的理想身体からニューディール期以降のマシーン的な理想身体への移行を当時のアメリカの幅広い文化表象から検証し、理論化したことによって、従来個別の政治文化的枠組みで捉えられがちであった二つの身体の政治性の間の理論的隙間を埋め、アメリカにおける政治的身体の歴史を補完するとともに、両者に共通する要素とその起源をより正確に検証することが可能となった点にある。この通史的視点は、現在まで続くテクノロジー社会文化、ヒューマン・テクノロジーやロボット工学の思想的起源、それらが今後向かう未来像をより正確に測定する歴史的視座を社会に提供する意味で社会的意義も大きいと考えられる。
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