研究課題/領域番号 |
18K00406
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
齋藤 一 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (20302341)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 原子爆弾 / 長崎 / 核ディザスター / 英米文学者 / 伊東勇太郎 / Edmund Blunden / G. S. Fraser / 引田稔 / イギリス / 英文学 / 核 / 長崎日日新聞 / ブランデン / 原爆 / 日本遍路 / 文化政策 / 冷戦 / ブレイク / 長崎市 / Robert Lynd / ロバート・リンド / 学生 / 読者反応論 / 瓊林 / フランス文学 / 米文学 / 資料調査 |
研究成果の概要 |
長崎市で活躍したイギリス文学者の伊東勇太郎、1949年に長崎市を訪問した英詩人エドマンド・ブランデン、1951年に同地を訪問した英詩人G. S.フレイザーについて、これまで知られていなかった彼らの長崎原爆に対する反応のいくつかを、長崎大学経済学部の同窓会雑誌、大学新聞や広報誌、長崎県の有力新聞『長崎日日新聞』の記事を丹念に読むことで明らかにした。付随的に、長崎大学のフランス語教員、引田稔のフランス核実験(ムルロア環礁)に対する反応を調査することになった。伊東と引田については研究論文を公表し、ブランデンについては口頭発表を行った。フレイザーについては今後成果を発表する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
広島市と長崎市に原子爆弾を投下したアメリカや連合国であったイギリスは日本にとって「敵」であり、日本の英米文学者は戦後かつての「敵」の文学を研究することになった。特に広島市や長崎市で原爆を体験した英米文学者は「敵」の文学について厳しく複雑な対応を余儀なくされたはずだが、このことについての先行研究は拙論(2017年)以外にはほとんどなく、拙論も広島の英米文学者を多く取り上げているという偏りがある。長崎市の英米文学者に注目した本研究は、こうした研究状況に一石を投じ、核兵器の使用という極度の危機に関して文学研究者がなし得ることを検証した。新たな核戦争の危機が迫る現在、この研究は極めて重要である。
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