研究課題/領域番号 |
18K00418
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
木原 誠 佐賀大学, 教育学部, 教授 (00295031)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 免疫の詩学 / アジール / アイリッシュ・ルネサンス / 初期修道院文化 / 水辺の巡礼ネットワーク / ノルウェイ・ヴァイキング / 聖コロンバ系修道院 / 水辺のネットワーク / ヴァイキング / アラン島 / 大西洋文化圏 / W. B. イェイツ / 免疫システム / 巡礼 / アイルランド修道僧/クルディ |
研究成果の概要 |
「暗黒時代」と呼ばれる6~8世紀のアイルランドが各々の修道院を核に発展を遂げた学術都市の集合体であり、ヨーロッパの先鋭的知の発信地だったことが明らかになりつつある。この知見はアイリッシュ・ルネサンス研究の死角、すなわちこの運動はいかなる過去の文化を規範に復権を試みたのかという問いに応えるものである。イェイツはこの修道院文化を規範に据えて復興運動を構想したと措定されるからだ。本研究はこの仮説を作品分析と「免疫の詩学」という独自の方法を用いて検証する―全土をアジールである修道院を漂白する巡礼の学僧により形成された<水辺の巡礼ネットワーク>で結ばれた一つの学術都市・共同体だという観点から検証する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「ルネサンス」が「開花」ではなく「復興」の意である以上、「アイリッシュ・ルネサンス」は復興する何かが存在していなければならない。しかも「ルネサンス」が最初に用いられた際に、これがギリシア・ラテン古典文化の復興を意味していたことから、復興する何か、それは優れて知的なイメージを伴うものでなければならない。だがアイルランド文化学研究においては、この抜本的問題がいまだに棚上げされている。本研究は、その解答をメロリング・カロリング朝ルネサンスの原動力となった古代アイルランド修道会の知の文化に求めた。すなわちW. B. イェイツはこの文化を規範にしてアイルランド文芸復興運動を進めていったことを検証した。
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