研究課題/領域番号 |
18K00423
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
石倉 和佳 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (10290644)
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研究分担者 |
深川 宏樹 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (00821927)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 百科事典 / 出版史 / イギリスロマン主義 / 博物学 / 航海記 / ハワイ / イギリス文学 / 百貨事典 / ジョージ・バンクーバー / コールリッジ / 方法論 / 教育論 / 百科辞典 / 百科 / 科学 / 地誌 |
研究成果の概要 |
本研究は18世紀末から19世紀前半のイギリスにおける百科類や百科事典の編集および出版を、文学思潮としてのロマン主義の展開と相互に関連するものと捉え考察したものである。百科事典に見られる知識を一つの形態に包括的に取りまとめる営為には、蓄積された様々な情報を貪欲に説明しつくそうとする心的傾向が読み取れる。本研究では百科事典の編集プロセスや個別項目の検討を行ったが、特にその中で見られる情報の過剰と不均衡がもたらす確からしさの錯誤の有様に焦点を当てた。百科類の出版編集が多種多様な読者層を得て出版文化の中で定着していく中、編集された知識には断片化や恣意的な要素を排除し得ない点が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膨大な文字情報が蓄積される中、それを知識として利用する際に恣意性が問題となることは現代においても同様である。本研究を通して、知識の情報化(もしくは情報の知識化)ともいえる現象がイギリスにおいて明確な社会的現象となったのはロマン主義期であると理解できる。知識の断片化による確からしさの強度の劣化にどのように対応するかという点が課題であるが、これは印刷物の現象であるのみならず、電子情報においても当てはまると考えられ、この点が本研究の現代的な側面であると見ることができる。
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