研究課題/領域番号 |
18K00428
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
高木 眞佐子 杏林大学, 外国語学部, 教授 (60348620)
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研究分担者 |
張替 涼子 東京理科大学, 理学部第一部教養学科, 講師 (70778175)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | John Hardyng / Chronicles of England / Chronica Gentis Scotorum / カドワレダ / Prose Brut / 年代記 / スコットランド / イングランド / Antony Bek / Umfraville / ジョン・ハーディング / イングランド年代記 / ハーディングの年代記 / スコットランド年代記 / John Bellenden / Prose _Brut_ |
研究成果の概要 |
ジョン・オブ・フォードンのChronica Gentis Scotorumはジョン・ハーディングの年代記の記述に影響を及ぼした可能性が高い。ランカスターとヨークの抗争を契機として、ハーディングの記述と、キャクストンによる『イングランド年代記』(1480)の間には、英雄カドワラダの記述に関する対応関係がみられることが分かった。つまりハーディングの年代記はスコットランドの影響を受けつつ15世紀後半イングランドの年代記形成に大きく影響を及ぼしていたといえる。党派抗争によって分化したイングランドの年代記がヨーク派よりに傾斜した背景に、ハーディングの年代記があると明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヨーク朝成立前夜にできたジョン・ハーディングの年代記の影響が『イングランド年代記』の前身Prose Brutに及んでいる可能性は、ハーディングがランカスターとヨークの党派抗争の本質をいち早く見抜いていた証左ともいえる。15世紀後半に激化していく、二つの王家の正統性を主張するプロパガンダの中核にハーディングを据える見方はこれまでもあり、本研究もまたそうした流れの中に位置づけられよう。Chronica Gentis Scotorumや『イングランド年代記』との影響関係を具体例とともに明らかにした点は、特に学術的に意義があると考えられる。
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