研究課題/領域番号 |
18K00452
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 東京大学 (2020-2023) 神戸大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
Grecko Valerij 東京大学, 教養学部, 特任准教授 (50437456)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アヴァンギャルド / ロシア芸術 / ロシア現代詩 / コンセプチュアリズム / リアノゾヴォ・グループ / オーサーシップ / ディミトリー・プリーゴフ / 異化 / 事実の文学 / モスクワ・コンセプチュアリズム / ハイパー・オーサーシップ / 偽翻訳 |
研究成果の概要 |
ロシアの歴史的アヴァンギャルドとネオ・アヴァンギャルドの作品を比較した結果、以下のことが明らかになった。①ネオ・アヴァンギャルドは歴史的アヴァンギャルドから美的原理としてミニマリズムとプリミティヴィズムを受け継いだ。②ネオ・アヴァンギャルドの作品では歴史的アヴァンギャルドに比べて、多言語性の機能が拡充されている。③ネオ・アヴァンギャルドの創作活動において、意味論的な領域に代わって語用論的な領域の重要性が増している。パフォーマンスはソ連後期の政治的抑圧や検閲に対抗する方策だったと考えられる。④ネオ・アヴァンギャルドの作家はハイパーオーサーシップの戦略を用いて、「作者」の概念を相対化している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ネオ・アヴァンギャルドの具体的な文学作品を分析すると同時に、その美的原理やタイポロジー、歴史的アヴァンギャルドからネオ・アヴァンギャルドに至る展開について理論的に考察し、その成果を国際学会や学術誌で発表することによって、従来のアヴァンギャルド研究に新しい観点を与えた。また、分析対象がリアノゾヴォ・グループやモスクワ・コンセプチュアリズムといったソ連後期の芸術活動だったため、政治やイデオロギーの問題にも踏み込むこととなり、独裁体制の中で芸術がどのようにして自由を確保し、社会を変えていく力を発揮しようとしたか/しているのかという点も考えることになった。
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