研究課題/領域番号 |
18K00463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
井出 万秀 立教大学, 文学部, 教授 (10232422)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 写本 / 活版印刷 / メディア転換 / 方言 / イラスト / 文学伝承 / 聖書 / 中世長短母音 / 初期新高ドイツ語二重母音 / 聖書挿絵 / 方言表記の首尾一貫性 / 挿絵 / 紙媒体 / アレマン方言 / 聖書イコノグラフィー / ハイデルベルク写本 / 新高ドイツ語二重母音化 / メンテリン聖書 / 聖書ドイツ語翻訳 / 中高ドイツ語二重母音 / 中高ドイツ語単長母音 / 統合構造 / 音韻変化表記 |
研究成果の概要 |
1466年に印刷出版された,ドイツ語で初めての新旧約完全翻訳聖書である,いわゆる「メンテリーン」聖書から手書きで書き写された8つの手書き写本について,旧約聖書の創世記をデジタル転記し,手書き写本を分析したことからわかったことは,手書き写本は,基本的には方言表記に「戻されている」ということである。メンテリーン聖書は母音表記において,現代ドイツ語の形である初期新高ドイツ語二重母音化と初期新高ドイツ語単長母音化で表記されているが,手書き写本では中世ドイツ語の古い形に戻されているが,内容的には原本の活版印刷聖書を同じである。唯一例外はニュルンベルク写本である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来,活版印刷は即手書き写本にとってかわったと従来は思われていたが,実はそうでなく新たな役割分担が形成されたことを突き止めた意義は大きい。文化史研究の一般論として,このような「メディア転換」が文化的営みにどのような変革をもたらしたかは更に詳細に研究される必要がある。具体的には,写本伝承された文献のどれが活版印刷になり,どれがならないか,活版印刷文献では,写本伝承文献とどのような違いが出てくるか,という新たな研究課題である。これは昨今のデジタル化メディア転換と従来からの伝承文献との関係にも該当し,ゲームソフトに中世騎士物語などが普及している現象にも通ずる。
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