バルザックにおける共作の生成論的研究

• 研究課題/領域番号: 18K00474
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分02040:ヨーロッパ文学関連
• 研究機関: 信州大学
• 研究代表者: 鎌田 隆行 信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (30436985)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2022-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2021年度)
• 配分額: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円); 2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: バルザック / フランス文学 / 十九世紀小説 / 生成論 / 共作 / ソシアビリテ

研究成果の概要

本研究は、文学・芸術制作における「共作」の実践という、学術的にいまだ十全に検討が進んでいない問題に注目し、オノレ・ド・バルザック（1799-1850）が関与した共同制作の問題を検討した。この調査により、バルザックが関わった共同制作における主要な要素（歴史的コンテクスト、共同制作チームのメンバー構成、制作様態、共同作業による創造性）を分析し、『人間喜劇』の作者における創作活動の未詳の側面を新たに解明することができた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、世界文学における近代文学の代表的な作家の一人であるオノレ・ド・バルザックにおける共作の実践の諸相を解明しようと試みたものである。バルザックが具体的にいかなる共作者（あるいは各種の協力者）と連携し、どのような役割分担を行い、そのことが作品の発展にどのような影響をもたらしたかについて、論点整理、資料の解析、情報の総合を図った。これにより、バルザックの作家活動の知られざる側面を明らかにし、ひいては、近代作家の創造行為についての理解の深化に寄与することができた。

研究成果

• [国際共同研究] Universite Paris-Est-Creteil/Universite de Paris(フランス)
• [雑誌論文] バルザックのoeuvres diversesの諸問題 (2022)
  • 著者名/発表者名: 鎌田隆行
  • 雑誌名: 信州大学『人文科学論集』 巻: 第9号（第2冊） ページ: 151-161
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] バルザックの未完作品とエディションについて (2020)
  • 著者名/発表者名: 鎌田隆行
  • 雑誌名: 信州大学『人文科学論集』 巻: 8 (1) ページ: 41-54
  • NAID: 120007099426
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Genese de la langue des personnages issus de la classe populaire dans Le Cousin Pons de Balzac (2019)
  • 著者名/発表者名: Takayuki Kamada
  • 雑誌名: 信州大学人文科学論集 巻: 第7号（第1冊） ページ: 1-14
  • NAID: 40022252194
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] バルザックにおける共作について－問題の素描の試み－ (2019)
  • 著者名/発表者名: 鎌田隆行
  • 雑誌名: 松澤和宏教授退職記念論集 巻: 1 ページ: 73-87
• [雑誌論文] Scenes de table dans Cesar Birotteau (2018)
  • 著者名/発表者名: Takayuki Kamada
  • 雑誌名: L'Annee balzacienne 巻: 19 ページ: 13-31
  • 査読あり
• [学会発表] Les interventions de Charles Rabou dans Les Petits Bourgeois (2021)
  • 著者名/発表者名: Takayuki Kamada
  • 学会等名: Balzac en collaboration
  • 国際学会
• [学会発表] バルザックにおける共作の実践 (2020)
  • 著者名/発表者名: 鎌田隆行
  • 学会等名: 関西バルザック研究会
• [学会発表] Le travail de la langue dans les avant-textes de Balzac (2018)
  • 著者名/発表者名: Takayuki Kamada
  • 学会等名: 国際シンポジウム Balzac et la langue
  • 国際学会
• [学会発表] Genese de la langue des personnages populaires dans Le Cousin Pons de Balzac (2018)
  • 著者名/発表者名: Takayuki Kamada
  • 学会等名: 信州大学国際シンポジウム「19世紀における文学と民衆文化―フランスを中心として―」
  • 国際学会
• [学会発表] バルザックにおける媒介的生成資料について (2018)
  • 著者名/発表者名: 鎌田隆行
  • 学会等名: 関西バルザック研究会
• [図書] Balzac. Multiples geneses (2021)
  • 著者名/発表者名: Takayuki Kamada
  • 総ページ数: 416
  • 出版者: Presses Universitaires de Vincennes
  • ISBN: 9782379241581
• [図書] The Balzac Review / Revue Balzac, n. 4 (2021)
  • 著者名/発表者名: Andrea Del Lungo et Takayuki Kamada
  • 総ページ数: 301
  • 出版者: Classiques Garnier
  • ISBN: 9782406121145
• [図書] Dictionnaire Balzac (2021)
  • 著者名/発表者名: Eric Bordas, Pierre Glaudes, Nicole Mozet, Jeremie Alliet, Claire Barel-Moisan, Anne-Marie Baron, Lauren Bentolila-Fanon, Vincent Bierce, Veronica Bonanni, Veronique Bui, Christele Couleau, Andrea Del Lungo, Aude Deruelle, Marie-Benedicte Diethelm, Lucien Derainne, Jacques-David Ebguy, Takayuki Kamada et al.
  • 総ページ数: 1558
  • 出版者: Classiques Garnier
  • ISBN: 9782406115397
• [図書] Balzac penseur (2019)
  • 著者名/発表者名: Francesco Spandri, Takayuki Kamada et al.
  • 総ページ数: 427
  • 出版者: Classiques Garnier
  • ISBN: 9782406079798
• [図書] Balzac et la langue (2019)
  • 著者名/発表者名: Eric Bordas, Takayuki Kamada et al.
  • 総ページ数: 324
  • 出版者: Kime
  • ISBN: 9782841749225