研究課題/領域番号 |
18K00484
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 神戸市外国語大学 |
研究代表者 |
北見 諭 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (00298118)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ロシア思想 / ロシア哲学 / ロシア宗教哲学ルネサンス / 亡命ロシア思想 / ロシア思想史 / シェストフ / キルケゴール / 実存主義 / ロシア亡命思想 / フランク / ベルジャーエフ / 亡命ロシア哲学 / 亡命ロシア / 戦間期の思想 |
研究成果の概要 |
我々は、ロシア亡命思想の全体像を明らかにした上で、主な思想家の亡命期の思想に焦点を当てた研究を行ったが、その中で特に成果として挙げられるのは、シェストフの著書『キルケゴールと実存哲学』をもとに、キルケゴールの思想の洗礼を受けた戦間期のドイツ思想とキルケゴールを知らなかった第一次大戦期のロシアの宗教思想に、それにもかかわらず同じような志向が見出されることを明らかにする手がかりを得たことである。その志向は、簡単に言えば、既存の秩序を虚妄なものと見なし、その秩序の彼岸に想定された真の世界へと超出しようとする志向である。しかし、いま述べたことを実証的に明らかにする作業は今後の課題となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は以前、20世紀初頭のロシアの宗教思想の諸問題を当時の帝国主義的な世界状況との関連で検討したが、同じ時代状況はロシア以外の文化圏の哲学や文学や芸術にも反映しているはずだという予測を立てていた。今回の研究はそうした予測に基づき、ドイツやフランスに亡命したロシア人哲学者の思想と西欧の同時代の思想の関係を手掛かりに、哲学思想の同時代性を明らかにしようとする試みであった。その結果、我々はシェストフのキルケゴール論を手掛かりにして第一次世界大戦期のロシア思想とワイマール期のドイツ思想を一つのパースペクティヴにおいて見る可能性に気が付いた。このことは我々の比較思想的な研究にとってきわめて重要である。
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