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1980年代から2000年代のイランにおける女性小説の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K00505
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02050:文学一般関連
研究機関大阪大学

研究代表者

藤元 優子  大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 名誉教授 (40152590)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワードイラン現代小説 / 女性作家 / ジェンダー / 1980年代から2000年代 / 現代イラン文学
研究実績の概要

本研究は、1980年代後半から2000年代までの女性小説を題材に、小説という自己表現の場で、女性たちが自らの性と生をいかに捉え、表現してきたかを考察することを目的としている。そして大きな目標としては、イスラーム革命後のイランにおけるジェンダー構造とセクシュアリティのあり方の変容を捉えようとする。研究計画の段階では、純文学だけでなく、通俗小説や翻訳小説の検証も行うこととしていたが、研究期間内に取り組む課題としては盛りだくさんに過ぎたことが徐々に判明してきた。
そこで2023年度は、研究対象を純文学に絞り、これまで取り上げたS.ダーネシュヴァル、G.タラッキー、Z.ピールザード、F.ヴァフィーに加え、M.ラヴァーニープールについて、より深化した研究を行うこととした。地方文学の旗手として、ペルシア湾岸地域の風俗習慣を色濃く反映し、マジックリアリズムを駆使して独特の世界観を打ち出した彼女の作品群が、ジェンダー構造の分析にも多くの情報をもたらすと考えたからである。また、イスラーム革命後の女性の生き様の変化を批判的に取り上げた作品も目立つ。
このラヴァーニープールによる短編小説作品のアンソロジー作成を以前から計画していたが、2023年度は、その計画を拡大し、三編の長編小説の概要解説、作家情報、作品分析も伴った中身の濃い研究書とするための準備を行ってきた。
それ以外には、日本オリエント学会の公開講演会に講演を依頼されたため、「イラン現代小説に映る古代の光と影」という演題で講演を行った(2023年10月28日)。そこで取り上げた作品の一つは、女性作家によるSF短編小説であり、多彩な女性作家が活躍する現況の一端を示すことができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

上記のように、当初の研究計画の内容からはかなり絞られた研究内容となってきたため、結果的には「遅れている」と評価するべきである。ただ、新たに設定した目標に向かっては着実に進んでいるので、区分を「やや遅れている」とした。

今後の研究の推進方策

今年度が最終年度となるため、上記のラヴァーニープール研究書を残余の予算を用いて出版する。
この作品集出版の情報収集のため、作家の故郷であるイラン南部のブーシェフル市を訪れる予定を立ててきたが、昨今の政治情勢の変化でイランへの渡航が制限されており、今後実現するかどうか不明である。その場合は、この作家がディアスポラ生活を送っている米国訪問に変更する可能性もある。

報告書

(6件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 2018 実施状況報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて 2023 2022 2021 2020 2019 2018

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 中村菜穂著『イラン立憲革命期の詩人たち:詩的言語の命運』(書評)2023

    • 著者名/発表者名
      藤元優子
    • 雑誌名

      オリエント

      巻: 65巻2号 ページ: 161-166

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ファリーバー・ヴァフィー著『私の鳥』(後編)2021

    • 著者名/発表者名
      藤元優子
    • 雑誌名

      イラン研究

      巻: 17 ページ: 157-202

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 物書く女たちの系譜―イラン現代文学における女性作家―2019

    • 著者名/発表者名
      藤元優子
    • 雑誌名

      學士会会報

      巻: 934 ページ: 45-49

    • NAID

      40021771898

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ファリーバー・ヴァフィー著『私の鳥』―翻訳と解説―(前編)2019

    • 著者名/発表者名
      藤元優子
    • 雑誌名

      イラン研究

      巻: 15 ページ: 146-194

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] イラン現代小説に映る古代の光と影2023

    • 著者名/発表者名
      藤元優子
    • 学会等名
      日本オリエント学会公開講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] イランにおける愛国歌・抵抗歌の歴史と分類2023

    • 著者名/発表者名
      藤元優子
    • 学会等名
      中東現代文学研究会1月定例研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 望郷ー小説に見る変わりゆくテヘラン2021

    • 著者名/発表者名
      藤元優子
    • 学会等名
      日本中東学会公開講演会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 帽子とへジャーブ2021

    • 著者名/発表者名
      藤元優子
    • 学会等名
      イラン研究会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 革命後のイラン女性とヒジャーブ2018

    • 著者名/発表者名
      藤元優子
    • 学会等名
      イスラーム・ジェンダー学科研xグローバル関係学科研企画シンポジウム
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] 記憶と記録にみる女性たちと百年2023

    • 著者名/発表者名
      長沢 栄治、岡 真理、後藤 絵美
    • 総ページ数
      296
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      9784750355641
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 中東現代文学選20212022

    • 著者名/発表者名
      岡真理(中東現代文学研究会)編
    • 総ページ数
      391
    • 出版者
      プロジェクト・ワタン事務局
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 中東・オリエント文化事典2020

    • 著者名/発表者名
      鈴木, 董 , 近藤, 二郎 , 赤堀, 雅幸 , 岡田, 保良ほか
    • 総ページ数
      775
    • 出版者
      丸善
    • ISBN
      9784621305539
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] 復活祭前日2019

    • 著者名/発表者名
      ピールザード、ゾヤ(藤元優子・編訳)
    • 総ページ数
      253
    • 出版者
      大同生命国際文化基金
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2018-04-23   更新日: 2024-12-25  

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