研究課題/領域番号 |
18K00531
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 神戸大学 (2019-2021) 三重大学 (2018) |
研究代表者 |
澤田 治 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (40598083)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | conventional implicature / scalarity / expressives / projective meaning / perspective / dependency / negative polarity item / modality / degree expressions / negative polarity items / minimizers / speech act / information structure / contrastiveness / non-at-issueness / comparatives / expressive / mirativity / attitude / emotion / embedding / (in)dependence / variation |
研究成果の概要 |
本研究は、慣習的推意(conventional implicature)(CI)の多様性について、とりわけ、「視点」と「依存性」の観点から考察した。「視点」に関しては、埋め込み環境での解釈に注目し、CIの視点の取り方(話者指向的か主語指向的か)は、文法や文脈などの様々な要因により決まることが明らかになった。また「依存性」に関しては、モダリティや否定と共起するCI表現(例:感情表出的な「何も」や「とても」)に焦点を当て、それらの依存的振舞いを使用条件の観点から説明した。本研究により、CIは自立した意味ステータスを有しているものの、文法やコンテクスト等様々な要因と関わっていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、慣習的推意(conventional implicature) (CI)の自律性について新たな現象から考察している。これまで、CIは狭義の意味論レベルの意味から独立した意味として捉えられてきた(Grice 1975; Potts 2005)。本研究では、モダリティや否定と共起するCI表現(例:感情表出的な「とても」、「何も」、「NPのことだ」)やテンスの曖昧性を引き起こすCI表現(例:「~なんて・とは」)等、文中の他の言語表現や文全体の意味と相互作用を引き起こすCI表現に焦点を当て、CIは自立した意味ステータスを有しているものの、他の言語部門と密接に関わっていることを明らかにした。
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