研究課題/領域番号 |
18K00537
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
佐藤 裕 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 教授 (80415174)
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研究分担者 |
山根 直人 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 専門職研究員 (60550192)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 特殊拍 / 言語発達 / 近赤外分光法(NIRS) / 近赤外分光法(NIRS) / 近赤外分光法(NIRS) / 特殊モーラ / 脳反応 / 選考振り向き法 / 対乳児発話 |
研究実績の概要 |
本研究は,長短母音や促音等,日本語のモーラリズム構造を特徴づける要素である特殊拍に着目し,特殊拍の有無による語彙対立を含む音声刺激に対する乳幼児の脳機能における発達的変化を明らかにし,特殊拍に対する言語的な処理の発達を明示すること(実験1),及び,特殊拍を含む幼児語・育児語に対する選好性を指標として,特殊拍の発達を促進させる要因を解明する(実験2)ことを目的としている。 本年度は,実験2を実施し,特殊拍を語中に含む語と含まない語に対する選好性を選好振り向き法による行動実験にて調べる予定であったが,新型コロナウィルスの感染拡大により年度半ばまで実験を中止せざるを得ない状況であった。しかしながら,下半期より実験を再開することが可能となり,実験に用いる刺激を選定し,また選考振り向き法のパラダイムの条件設定を検討した後,主に6ヶ月児を対象とした予備実験を実施した。その後,予備実験の結果をまとめて,刺激の調整や実験の進行過程を確認することで本実験のための準備を進め,10ヶ月児を対象とした本実験を実施した。年度の終わりにかけて実験を進めていたものの,分担研究者の所属異動に伴う手続きのために実験結果の整理が未処理となったことに加え,上記の通り実験の実施開始が遅れたため,実験結果のデータ解析やまとめを次年度にかけて実施する予定である。また,来年度に実験が実施できるように,補助事業期間の延長を申請し,実験開始に備えた準備を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究における乳幼児を対象者とした実験においては,実験実施者と参加者である乳幼児及び養育者との接触が必要となるため,新型コロナウィルスにより実験を実施することが年度の前半では困難であった。そのため実験の開始時期が下半期にずれ込み,年度単位での研究の進捗状況に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
実験1に関しては,現在までに採取されている結果をまとめ,論文や学会発表にて公表する予定である。また,特殊拍ごとに発達が異なっている可能性が高いことが示唆されるため,発達が比較的後にされる特殊拍の刺激については,さらに月齢・年齢の高い参加者を募り実験を追加する予定である。 実験2に関しては,現在実施されている選好振り向き法による行動実験の結果を吟味し,必要な実験を追加する。また,その結果を基に脳機能測定を実施する月齢・刺激を熟慮し実験を開始する予定である。それらの実験結果に基づき,特殊拍の獲得における幼児語・育児語の音配列パタンへの選好や知覚の鋭敏性が,特殊拍の獲得に関与しているかどうかを吟味する。
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