研究課題/領域番号 |
18K00559
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 早稲田大学 (2021-2023) 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所 (2018-2020) |
研究代表者 |
渡辺 美知子 早稲田大学, 理工学術院総合研究所(理工学研究所), その他(招聘研究員) (60470027)
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研究分担者 |
Rose Ralph 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30404916)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | フィラー / 非流暢性 / 言い淀み / 日英語対照研究 / 話し言葉コーパス / 発話生成プロセス |
研究成果の概要 |
自発発話で頻繁に観察されるフィラーはコミュニケーションにおいてどのような役割を果たしているのだろうか。その働きに言語差はあるのだろうか。これらの問いに答えるため,対照研究が可能な日本語と英語のパラレルコーパスを用いて主に文境界や節境界におけるフィラーの出現率を調べ,フィラーの使用に影響していると思われる要因を探った。両言語で境界の深さと直後の節中の語数は節頭のフィラーの出現率と有意な相関があり,境界が深いほど,節中語数が多いほどフィラーの出現率は高かった。また,英語の方がその傾向は強かった。これらの結果から,節レベルの発話プラニングは英語の方が節頭で一気に行われる傾向の強いことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日英語パラレルコーパスの完成によってフィラーの定量的な対照研究が可能になった。節頭フィラーの出現率の比較から,動詞句と語順が統語上重要な働きをする英語の方が文節単位の移動が比較的自由な日本語よりも節頭での発話プラニングの認知的負荷が高いことが示唆された。節境界のポーズ長と節頭フィラーの出現率の間には両言語とも正の相関があり,フィラーが居心地の悪い間を埋めるものという一般的な考えを実証的に裏付けた。本プロジェクトで構築した英語話し言葉コーパスCOPEは研究用に無償で公開しており,非流暢性や話し言葉の研究に広く利用可能である。
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