研究課題/領域番号 |
18K00592
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
野村 昌司 中京大学, 国際学部, 教授 (60410619)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | pair-Merge / Labeling Algorithm / Internal / External / passives / MERGE / Head movement / Head Movement / Miracle Creed / Strong Minimalist Thesis / Chomsky / FORMSEQUENCE / Chomsky (2015) / Chomsky, et al. (2019) / Passives / Causatives / Japanese / 統語論 / 生成文法理論 / ミニマリスト・プログラム / 併合 |
研究成果の概要 |
本研究では、ミニマリスト・プログラムの枠組みのもと、言語器官の中核を担う統語システムの最小化・単純化を目指した。まず、「主要部移動」の分析における単純併合と異なる対併合の有用性を検証し、対併合という統語操作を用いることで、他動詞、非対格・非能格動詞といった様々な動詞を同じRとvからその併合順序の違いだけで生成できることを示した。更に、同形態だが統語的に異なる振る舞いをする日本語の受動形態素についても対併合の適用順序の違いから説明が与えられることを示した。その一方で、V(INFL)-to-Cのような「主要部移動」は、対併合ではなく、単純併合での説明が可能であるという結論を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、言語器官の中核を担う統語システムの最小化・単純化を目指すことから人間言語の本質を解明することにある。人間言語の文法体系は表面的に複雑であり、言語間に違いが見られる。しかし人はどの言語を母語として獲得する場合でもおよそ3~4年という短い期間で大人と同じ文法を有することがこれまでの言語学研究により明らかとなっている。この事実は、人間言語の文法体系が短期間で獲得できるだけ単純であり、言語間に差がないということを示唆している。本研究で提示した提案が妥当であると示されれば、人間のあらゆる行動を支える言語の仕組みの解明に迫れるという点でその学術的意義は大きいと考える。
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