研究課題/領域番号 |
18K00602
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
|
研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
大橋 純一 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (20337273)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 北奥・南奥方言 / 音声対立 / 中舌化 / 低母音化 / 非円唇化 |
研究成果の概要 |
北奥・南奥方言の音声対立(いわゆるジージー弁・ズーズー弁)については、柴田武、加藤正信らによってその概要が示されて以来、追跡的調査が行われていない。また従来の研究では、狭母音音節の中舌化に主な対立指標があり、舌調音の前後の関係が両方言の特質を分ける大きな柱となってきた。本研究では、その実態を舌調音(前後・高低)と口唇(円唇・非円唇)が連動する構造体として捉え直し、その観点からの多角的な分析により、両方言の音声対立を再考した。その結果、1つの発音に連動して現れる上記の諸要素のうち、どの部分が先行して変化するかにより、東北方言の音声変化に関する新しい地域差が生じている可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東北方言の音声が、日本海沿岸西部を中心とする北奥的ジージー弁と太平洋沿岸東部を中心とする南奥的ズーズー弁とで対立することは、柴田武ほかの報告以来、およそ半世紀にわたり、学界の定説となっている。本研究では、その対立の現状がどのようであるかを、両方言の比較調査により明らかにしようとした。加えて本研究では、各実相を舌調音と口唇形状が連動する構造的な現象と捉え直し、その相関を音響分析と口形分析という客観的手法により検証を行った。一般にズーズー弁と称され、学問的のみならず、社会的な認知や関心も高い当現象について、従来の研究を踏まえつつ、新しい観点から究明を試みた点に本研究の学術的・社会的意義がある。
|