研究課題/領域番号 |
18K00610
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
|
研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
矢島 正浩 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (00230201)
|
研究分担者 |
揚妻 祐樹 藤女子大学, 文学部, 教授 (40231857)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 条件表現史 / 日本語史 / 順接/逆接 / 仮定/確定 / 規範意識 / 音読/黙読 / 言文一致 / 順接条件 / 逆接条件 / 恒常条件 / 近代日本語史 / 間主観性 / 近代文体史 |
研究成果の概要 |
条件表現の通史的な記述を目指し、まず落語資料(SP盤レコードの音声落語・速記本『上方はなし』)の集中的な研究を行った。さらに言語の層に留意して規範意識「高」の層における明治期の言文一致体・雅俗折衷体など文体生成に際してたどる過程を検討し、また同じ書き言葉的資料でも表現者の「個」が顕在化する資料で言語変化を推進する要素が観察できることなどを明らかにした。さらに規範意識「低」の層で現れやすい地域的な特性等について記述的研究を行った。 これらの成果を踏まえ、順接と逆接の両条件表現で一体性・連動性が顕著な部分とそうでない部分があることに留意しながら、条件表現の全体史の記述を試みた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
資料的な価値が十分に見定められていない落語資料を対象にコーパスを作成し、複数の研究者とそれを共有しながら研究論文集の形で世に問うことができた。また、従来、言語研究の対象とされづらかった書き言葉的な資料(『上方はなし』、近代語諸資料等)を対象とした研究を進め、言語研究の意義を論じることができたことも、今後の日本語史研究の幅を広げることにつながったものと考える。また順接・逆接を超えた条件史の把握は、文法史の各事項(時制史・構文史・モダリティ史など)との連動性の中で説明が可能だったものである。その帰着するところは日本語全史の把握であり、その波及範囲は広範に及ぶものであったことが推察される。
|