研究課題/領域番号 |
18K00622
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
|
研究機関 | 東京女子大学 |
研究代表者 |
山本 真吾 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (70210531)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 言文二途 / 文語 / 口語 / 太平記 / 日本語史研究資料 / 南北朝の日本語 / 室町初中期の日本語 / 文語語彙 / 訓点語 / 高山寺 / きらぎらし / 歌評用語 / 漢語 / 米沢本 / 禅用語 / 南北朝時代語 / 室町時代語 / 南北朝の言語 / 室町時代初中期の言語 / 口語史 |
研究成果の概要 |
日本語史研究の中で停滞していた、南北朝から室町時代初中期にかけての言語の諸現象についての記述的研究に着手した。口語を認定するためには、これに対立する文語規範の究明があり、双方向的な研究が望まれる。口語資料の有力な文献として『太平記』を取り上げ、特に米沢図書館蔵本の原本調査に従事し、その言語事象の観察を行った。一方の文語資料としては、平安時代の訓点語を軸として、各時代ごとの語彙データベースを作成した。また、室町時代の漢語を取り上げ、文語性、口語性を測定する試みを検討し、その成果の一端は中国、韓国での国際学会で発表した。この他、高山寺、東寺等の実地調査を行い、この時代書写の原資料を発掘した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本語の口語と文語が分かれてゆく過程の解明は、困難ではあるが重要な課題である。中世末期になって口語を記録した文献が出現するが、その時点ではすでにかなり文語との距たりが大きいことが知られる。どのような過程を経て、このような距たりが形成されるに至ったかを解明するためには、南北朝から室町時代初中期の言語実態を精密に観察する以外に手段はない。本課題はこれに取り組んだものであり、学術的意義はこの点にある。このような口語と文語の二途に分岐する過程を解明することは、現代日本語における口語と文語とのあるべき姿を見通すうえでも有意義であり、この点に社会的意義を認めることができる。
|