研究課題/領域番号 |
18K00630
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
野田 春美 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (60237849)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 否定表現 / 話し言葉 / ではないか / のではないか / コーパス / 否定 / 確認要求 / 否定的表現 / 否定疑問文 / 否定的な語彙 / 否定的な表現 / 日本語 / フランス語 |
研究成果の概要 |
コーパスを使って、日本語の否定表現の話し言葉における使用実態を明らかにした。基本的な否定が約67%で、次に多いのは「ではないか」類と「のではないか」類、その次は、モダリティ表現であった。聞き手の認識を喚起したり要請したりする「ではないか」も、話し手の見込みを表す「のではないか」も、間接的である一方で、「否定」「疑問」という聞き手に強い印象を与える表現である。話し手は間接性を活用しながらも、倒置にしたり終助詞をつけたりしてやわらげる傾向がある。「わけにはいかない」については、理由の表現が後続する例が約半数を占めることを指摘した。Jポップの歌詞を資料とし、否定に関わる逸脱表現の実態も明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
会話の場所や地域などが異なる複数のコーパスを使い、話し言葉における広義の否定表現の使用実態を明らかにすることができた。これは基本的データとして日本語教育などに活用できるものである。使用の多かった「ではないか」「のではないか」の調査、及び「わけにはいかない」の調査によって、否定表現について、どのような形の文で使われるのか、どのような文脈で使われるのかといった観点からの考察が重要であることを明らかにできた。また、Jポップを資料とした調査と考察から、否定に関わる逸脱表現の実態も明らかにできた。これらは、日本語における否定表現の研究の今後の発展につながるものである。
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