研究課題/領域番号 |
18K00800
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
石田 卓生 愛知大学, 東亜同文書院大学記念センター, 研究員 (50727873)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 東亜同文書院 / 愛知大学 / 中国語教育 / 華語萃編 / 中日大辭典 / 東亜同文会 / 日清貿易研究所 / 中日大辞典 |
研究成果の概要 |
本研究は日本の戦前における中国語教育が戦後どのように展開したのかを明らかにするものである。その事例として、戦前日本の有力中国語教育機関・東亜同文書院と、戦後に東亜同文書院の後継校として設立された愛知大学の中国語教育に注目して調査し考察を進めた。
その結果、次のことが明らかとなった。東亜同文書院では日本人が中国で中国人と共に暮らしていくことを想定した中国語教育が進められていた。愛知大学では東亜同文書院と同じ教材と教授法を用いて中国語教育が始められたが、その中国語教育は日中間の国交の途絶という状況下にあって知識や文化理解を想定するものへと質的に変化した戦後の中国語教育に対応することは困難であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで近現代日本の中国語教育は、戦前は中国進出や侵略を支える実用目的に偏っていたとされ、戦後は中国理解を進める文化的な性格に一変したとされてきた。対して、本研究は同じ教員と教材で行われた戦前の東亜同文書院と戦後の愛知大学の中国語教育を分析し、戦前の中国語教育は戦後も継続されたが、戦前の中国生活を想定する内容が国交が途絶した戦後では現実から乖離したため留学や観光など一過性の交流を内容とするものへと変化したことを明らかにした。さらに東亜同文書院で作成され愛知大学で改訂された教材の翻刻『愛知大学版東亜同文書院大学編纂『華語萃編』初集』(不二出版、2023年)によって、そうした過程を具体的に示した。
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