研究課題/領域番号 |
18K00894
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
根本 浩行 立命館大学, 文学部, 教授 (40452099)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ポスト構造主義 / 言語横断的視座 / アイデンティティ / リテラシー |
研究実績の概要 |
今年度は、大学在学中に英語圏の大学で一年間の交換留学を経験し社会人となった研究対象者にインタビューと記述式アンケートを実施し、グローバル社会における雇用適性と言語横断的リテラシー・アイデンティティに関する質的データを収集した。ここ数年コロナ禍で遅延していた追跡調査を本格的に再開するとともに、ポスト構造主義、社会文化理論および言語横断的視座の変遷を精査した上で本研究の位置づけを再考し、新規データと過年度のデータを照らし合わせて縦断的分析を進めた。分析結果は研究対象者に文書で報告し、研究者側の解釈と研究対象者の見解に齟齬が生じていないか確認を求める一方で、さらなる自己省察を促し、新たな評価・意見を引き出すことにより、補足的データを収集した。また、自己認識と他者認識を左右する規範の存在に着目し言語行動と言語に対する行動を検証することで、認知的、社会文化的研究アプローチの相補性を高め、新たな理論的考察を加えることができた。オンラインでの参加となった国際社会言語学会と対面参加したニュージーランド・オーストラリア応用言語学会でこれらの研究結果を発表し、研究の妥当性を確認するとともに海外の研究者と意見交換を行った。また、年度の終わりにかけて国内の研究会、シンポジウムでも対面参加が可能となり、最新の研究動向に関する議論を深めることができた。本研究の最終的な研究成果はドイツのPeter Lang社より刊行となる共編著で発表する予定である。今年度は研究結果の理論的考察を深めた上で、担当章を加筆修正する傍ら、ヨーロッパの研究者とともに各章の編集作業を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度までコロナ禍の影響で研究調査を実施する機会が制限されていたが、今年度は追加データを収集し、雇用適性と言語横断的能力に関する分析を進めることができた。また、オンライン学会や研究会などで理論的知識の構築に努めるとともに、ニュージーランド・オーストラリア応用言語学会では対面で研究成果を発表し、数年ぶりに海外の研究者と忌憚のない意見交換をすることができ、考察を深めることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
研究対象者の追跡調査を継続し、追加データを収集する。そのうえで、これまでの縦断的調査で収集したすべてのデータを多角的に分析し、理論的考察を深めた上で、研究結果を論文にまとめ国際的に発信する。また、国際学会に参加し、最新の研究動向に関する資料を収集し、本研究のデータと照合することで研究成果の更なる発展に努める。
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