研究課題/領域番号 |
18K00911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03010:史学一般関連
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
工藤 貴正 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (80205096)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 雷震『我的学生時代』 / 森口繁治『近世民主政治論』 / 殷海光『中国文化的展望』 / 戦後台湾の白色テロ期 / 『自由中国』 / 人権・自由・民主・憲政 / 大正デモクラシー / 国法学 / 張我軍 / 大正生命主義 / 殷海光 / 文化伝統 / 文化変容 / ノスタルジア / 毛沢東『延安文芸講話』 / 一般国家学(国法学) / 森口繁治 / 美濃部達吉 / G・イェリネク / 雷震 / 戦後台湾 / 民主憲政 |
研究成果の概要 |
本研究は、戦後台湾の白色テロ期に、『自由中国』紙面で人権・自由・民主を標榜し蒋介石独裁政権と戦った雷震の民主主義思想の源流が、大正デモクラシー影響下の日本に留学し、京都帝大法学部の教授陣及び恩師・森口繁治から学び取った人権・民主・憲政思想であったことを立証した。 また、2019年11月に愛知県立大学で行った日本で初めての「雷震国際シンポジウム」において、台湾と日本の文学・文化土壌、台湾の民主主義の源流、本省籍・外省籍台湾人の複雑な交流及び香港の民主主義の源流の一つには台湾の民主思想の影響があることなどが討論され、一般聴衆を含む150人程の参加者は雷震と日本の関係を知ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦後台湾における人権・民主憲政運動をめぐる具体的な理論の材源は、1949年以降戒厳令の施行と日本語使用の発令、及び多く知識人の渡米留学体験により、日本人の著作からの具体的な言及はなされなかった。本研究により、外省系知識人の雷震が京都帝大法学部恩師・森口繁治の著作『近世民主政治論』に描く人権・民主憲政思想の理論を受容し、具体的な行動の材源の一つとなっていたことが解明された。これは台湾における外省系知識人と本省系知識人の交流を解き明かす重要な社会的意義を有する。
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