研究課題/領域番号 |
18K00916
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03010:史学一般関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
渡辺 愛子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10345077)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | イギリス文化外交史 / 冷戦期 / 実証研究 / 文化理論 / ブリティッシュ・カウンシル / ジョージ・オーウェル / イギリス文化外交 / 20世紀イギリス史 / オーストリア / 地域研究(イギリス) / 冷戦史 / 文化外交史 / 国際交流 |
研究成果の概要 |
本研究課題は、冷戦期のイギリス文化がソ連・東欧諸国に対してどのような意図をもって発信し、いかなる効果をもたらしたのか、実証研究と理論研究の両側面から解明しようというものであった。しかし、2020年に始まったコロナ禍により、英国公文書館における史料研究に支障が生じたため、イギリス文化の一例としてジョージ・オーウェルの小説『一九八四年』の政治的利用と普及について研究することに時間を割いた。その結果、本作品がイギリス政府によるプロパガンダ戦略の一端として東側陣営に首尾よく渡っただけでなく、地下組織で積極的に受容・再生産され、体制打破のための指南書として機能していたらしい兆候を突き止めることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ジョージ・オーウェル最晩年の小説『一九八四年』は、全体主義批判の書として知られ、冷戦期西側諸国において対ソ連・東欧諸国への対抗プロパガンダ戦略として利用されていた点については、すでにいくつかの研究実績がある。一方、本作が東側陣営においてどのような社会的役割を果たしてきたのかについては、これまでほとんど見過ごされ、総括的に研究されてこなかった。よって、今回、この点を実証的・理論的に研究する可能性を見出したことに学術的な意義があるばかりでなく、文学が東欧革命という歴史的事象に果たした影響を社会に示すことには大きな価値があるといえるだろう。
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