研究課題/領域番号 |
18K00917
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03010:史学一般関連
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研究機関 | 同朋大学 |
研究代表者 |
藤井 由紀子 同朋大学, 仏教文化研究所, 所員 (40746806)
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研究分担者 |
川口 淳 同朋大学, 仏教文化研究所, 非常勤職員 (70802891)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 日中交渉史 / 近代仏教史 / 近代思想史 / 学史研究 / 学術調査 / 日中戦争 / 中国開教 / 植民地政策 |
研究成果の概要 |
日中戦争時、仏教史学者小川貫弌が中国で行った学術調査に関する私的な記録類を、近代における日中交渉史の貴重な資料として学術的視点から価値づけた。記録の内容は仏教古典籍の調査・保存に関するものだが、その他、日本仏教の中国での布教活動に小川が従事していた資料を併せて解析することで、学術調査もまた中国に対する侵略政策の一環として実施されていた具体相を明らかにした。さらに、小川資料と同種の資料を探索し、許可の得られたものについては資料紹介の形で発表した。 毎年度、研究調査の経緯・論文・資料紹介を報告書にまとめ、大学紀要に掲載し、重要な資料については画像データベースを構築、Webを通して広く一般に公開した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究の主軸とした「小川貫弌資料」は、中国古仏典の調査記録のほか、旅程や関係者の覚書、チラシ等の印刷物、個人撮影の写真、小川が講師を務めた中国人僧侶養成学校に関する資料など、小川が中国時代の思い出として保管していたものだが、公的・私的な内容が入り混じり、戦争下に占領先で行われた学術調査の実情をよく伝えるという点で貴重である。本研究では、上記資料に基づき、近代歴史学の発展と戦争との関係、戦時下における文化財保全の問題、さらには、文化財をめぐる日中間での人的交流の具体相を明らかにし、これらが日中交渉史上、重要な史資料となりうる可能性を示し、かつ、一部資料をデータベースとして広くWeb上で公開した。
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