研究課題/領域番号 |
18K00924
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
加藤 千香子 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (40202014)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 戦後 / 植民地主義 / ジェンダー / 男性性 / 主体形成 / 近代化論批判 / 戦後史 / 在日朝鮮人 / 国民統合 / 戦後日本 / 植民地 / 国民国家 / 忘却 |
研究成果の概要 |
本研究では、植民地主義という観点から日本の戦後史の再考を行なった。主眼としたのは、戦後日本が国民国家として再興をはたす過程で植民地の忘却が進行する過程の検証である。戦後日本における在日朝鮮人の地域的公共の場からの排除の問題を植民地主義という視点から検討し、戦後日本の復興過程である1950年代における国民統合や主体形成が植民地主義と切り離せないことについて考察を行なった。 さらに、それに対する植民地の記憶の想起と告発、克服へ向けての模索についても、1970年代以降における当事者としての個人による植民地主義への告発や記憶の想起、克服の動きをめぐる諸事例を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の日本史研究では、植民地の問題が主に帝国主義支配の特質や矛盾として捉えられ、大日本帝国崩壊による断絶が前提とされてきたことに対し、戦後日本の植民地主義を問題とする本研究は、学術的に新たな視点を提起するものである。また、植民地主義が隠蔽され再生産され続けたことを戦後における国民国家再興過程におけるジェンダーの問題と関わらせて検証する点では、グローバル化の中での他者との共生が課題とされている現在において依然として解消されることのない日本国内外における差別や排除の問題を考察するうえで、問題の根幹にかかわり示唆を与えるものとして、社会的意義を有するものといえる。
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