研究課題/領域番号 |
18K00930
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
青木 歳幸 佐賀大学, 地域学歴史文化研究センター, 特命教授 (60444866)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 天然痘 / 感染症 / 種痘 / ワクチン / 本間玄調 / 桑田立斎 / 種痘所 / 徳川斉昭 / 伊東玄朴 / 中部日本 / 人痘法 / 牛痘法 / 江馬春齢 / 熊谷謙斎 / 除痘館 / 緒方洪庵 / 三宅春齢 / 宇田川興斎 / 中島友玄 / 有信堂 / 牛化人痘法 / 宇和島 / 日高涼台 / 三宅董庵 / 難波抱節 / 錦織春象 / 中国 / 四国 / 河田雄禎 / 関寛斎 |
研究実績の概要 |
本研究は、近世における種痘史料の集成を基本とする目的として、20年度に『天然痘との闘いⅡ西日本の種痘』(岩田書院、2021)、同史料集(佐賀大学地域学歴史文化研究センター、2021)、21年度に『天然痘との闘いⅢ中部日本の種痘』(岩田書院、2022)、同史料集(佐賀大学地域学歴史文化研究センター、2022)、22年度に『天然痘との闘いⅣ東日本の種痘』(岩田書院、2023)を刊行するなど順調に進捗してきた、が、コロナ過のため東日本の種痘史料調査が不十分だったため、史料翻刻を23年度に延長した。 23年度は、そのため東日本の種痘史料収集と翻刻・解読を中心にすすめた。そのなかで東日本の種痘実施者として、水戸藩出身漢蘭折衷医本間玄調(棗軒)の種痘史料に注目し、「種痘活人十全辨」及び『内科秘録』にみる種痘史料の翻刻と解読をすすめた。さらに、江戸の種痘医でアイヌへの種痘などを実施した桑田立斎の「牛痘発蒙」を翻刻し、牛痘普及への啓蒙活動などを明らかにできた。また、我が国への牛痘種痘導入の立役者である佐賀藩長崎詰め蘭方医である楢林宗建の『牛痘小考』と『モーニッケ対談録』も我が国種痘史に重要なので、この史料集に掲載すべく準備をすすめた。地域における種痘実施の関係資料としては、栃木県塩谷郡の青木マサイ家文書の種痘記録の翻刻をすすめた。 並行して、種痘研究に重要な役割を果たした佐賀藩の蘭学者研究をすすめ、緒方洪庵の同門蘭学者大庭雪斎の「訳和蘭文語」研究、また明治7年「医制」の草案作成者相良知安の研究をすすめた。 23年度は、種痘研究の意義を伝えるため、教育普及。講演活動を行った。6月18日には、第73回日本東洋医学会学術集会で「漢方から蘭方へ」の教育講演、9月24日には、福井県立文書館において、令和5年度・福井県文書館で「天然痘と闘った人々」の講演を実施し、佐賀地域でも公民館などでの講演も行った。、
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
『天然痘との闘いⅡ西日本の種痘』(岩田書院、2021)、同史料集(佐賀大学地域学歴史文化研究センター、2021)、『天然痘との闘いⅢ中部日本の種痘』(岩田書院、2022)、同史料集(佐賀大学地域学歴史文化研究センター、2022)、『天然痘との闘いⅣ東日本の種痘』(岩田書院、2023)まで順調に進捗してきたが、コロナ禍により東日本での種痘史料調査が不十分になったため、より着実な研究報告をめざし、研究報告書を兼ねた東日本の種痘史料集の集成・翻刻・刊行のための延長願を出して承認された。
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今後の研究の推進方策 |
「東日本の種痘史料」について、延長期間に史料収集が進み、翻刻解読をすすめたので、平成6年度の前半期に史料集の刊行を行い、本研究を完了する予定である。史料集の主な内容は、本間棗軒「種痘活人十全辨」、同、「種痘総論」、桑田立斎「牛痘発蒙」、楢林宗建「牛痘小考」「モーニッケ対談録」および青木マサイ家種痘史料を予定している。
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