研究課題/領域番号 |
18K00936
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
伊集院 葉子 専修大学, 文学部, 兼任講師 (30812028)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 女官 / 女性官僚 / 律令制 / 仕奉 / ジェンダー / 後宮十二司 / 采女 / 豪族 / 律令 / 王権 / 政治空間 / 女性豪族 / 官僚制 / 律令国家 / 東アジア / 官司編成 / 男女共同労働 / 官僚 |
研究成果の概要 |
本研究では、日本古代の官僚制度の成り立ちを女性の政治参画という角度から分析した。もともとわが国では、男女がともに大王(天皇)の政治を支えていた。しかし、律令国家が成立すると、官僚機構の中心である太政官や八省は、男性だけの官司となった。一方で女性だけで構成された「後宮十二司」が設置された。これが、律令制によるジェンダー規範の導入に基づく制度改革の一環であったことを指摘した。しかし、国家意志を周知する場である朝廷の「政治空間」には、8世紀を通じて女性が参入し、女性たちが国家意志決定と周知に関与し続けていたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在(2022年)、ジェンダー・ギャップ指数にみる日本の位置は156カ国中120位であり、とりわけ政治分野での遅れ(147位)が目立っている。こうした状況下で本研究は、政治分野での男女格差が歴史的に形成された経過を明らかにした。政治史において、女帝や后妃以外の女性が、研究や分析の対象になりにくいなかで、古代の政治の中心地であった畿内だけではなく、列島各地から参集した女性たちが国家意志の形成にまで関与したことを明確にできたことは、今日のジェンダー課題に歴史的視点で応える一助となり得る意義をもつと考える。
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