研究課題/領域番号 |
18K00948
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 公益社団法人部落問題研究所 |
研究代表者 |
藤本 清二郎 公益社団法人部落問題研究所, その他部局等, 研究員 (40127428)
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研究分担者 |
竹永 三男 公益社団法人部落問題研究所, その他部局等, 研究員 (90144683)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 行き倒れ / 乞食非人 / 旅人病人 / 四国遍路 / 行旅病人 / 行旅死亡人 / 木賃宿 / 浮浪者 / 乞食・非人 / 善光寺 / 行旅病人・行旅死亡人 / 戦前・戦時体制下東京 / 近世行き倒れ / 社会福祉政策 / 府県・町村役場文書 / 旅人病人継送り / 救済 / 遍路・参詣 / 社会的救済 |
研究成果の概要 |
本研究では日本近世・近代の「行き倒れ」について大きくは次の2点を解明した。すなわち(1)近世の中国・四国地方や近畿・中部地方における「行き倒れ」を分析し、地域的な特徴を持ちながら、徳川綱吉の「生類憐み」理念と民衆的な相互扶助精神に基づいた、百姓・町人身分さらに乞食非人を対象とした救済と処理、大坂の非人「行き倒れ」処理の具体像、構造について解明した。(2)近代の「行き倒れ」の実態と特質に関し、「行き倒れ」の男女差の統計的分析を統計資料自体の検討を踏まえて行うとともに、全国最多の「行き倒れ」発生地東京の戦前・戦時下の「行き倒れ」の実態と発生の背景を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近世になると古代の死穢意識が薄まり、縁者以外の死体処理が可能となり、行倒死人処理が実行されるようになった。また18世紀以降、旅行病人が多く生じるようになり、「生類憐み」理念に基づき、かつ身分的性格をもつ旅行病人に対して療養システムが形成され、幕末まで続いた。近代になると、人々の自由な移動によって東京を終着点とする「人の移動の全国的構造」が漸次形成され、移動を前提とした「行き倒れ」対応法制が制定されたが、救護・取扱の責任は「行き倒れ」地の市区町村、その財政負担は当該府県に委ねられたことにより、府県間の矛盾が醸成された。本研究によって「行き倒れ」諸現象の歴史的展開の解明が飛躍的に進展した。
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