研究課題/領域番号 |
18K00952
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 神奈川県立歴史博物館 |
研究代表者 |
嶋村 元宏 神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 主任学芸員 (40261193)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 儒学者 / 大槻磐渓 / 石川和助(関藤藤蔭) / 江木鰐水 / 幕末 / 金海奇観 / 海外情報 / 風説書 / 石川和助(関藤藤陰) / 江木顎水 / 昌平坂学問所 / 認知科学 / 維新 / 19世紀 / 金海 / 松浦武四郎 / 関藤藤陰 |
研究成果の概要 |
「危機的状況下におかれた人間は、それまで蓄積してきた自らの経験と知識に照らし合わせ、その危機をどのように知覚し、いかなる対応をとることで、新たな時代を迎え入れようとしたのか」という普遍的な問いを明らかにすることを目的とした。 新たに収集した『米夷紀事』(国立国会図書館)から、仙台藩儒者・大槻磐渓の情報収集活動を具体的に知ることができた。『和米始末』(静嘉堂文庫)から、磐渓の開国論に変化がみられるのが安政2年であることも明らかになった。また、頼山陽門下の福山藩家老・江木鰐水や同儒者・石川和助の情報活動についても新たに『金川遊記』(関西大学図書館)を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ペリー来航に関する情報の伝播に重点が置かれて進められてきた幕末情報史研究に対し、情報収集活動の実態を示す新たな史料を発掘し、そこから具体的な状況を明らかにすることができた。また、これまで封建的で、非開明的な存在として評価されてきた儒学者たちが、情報収集及びその伝播に重要な役割を果たしていたことを指摘することができた。 さらに、ペリー来航、アメリカ人との交流を通じて大槻磐渓は、交易不可としていた対アメリカ政策を変え、全面的な開国論となっていたことを示すことにより、意思決定過程について明らかにすることができた。これにより、従来の日本開国史のイメージを改めるものとなった。
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