研究課題/領域番号 |
18K00960
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
塚本 明 三重大学, 人文学部, 教授 (40217279)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 海と山 / 漁村と山村 / 複業 / 紀伊半島 / 海女 / 海藻 / 肥料 / 飢饉 / 入会地 / 肥料藻 / 海藻漁 / 志摩 / 流通 / 近世 |
研究成果の概要 |
前近代の漁村や山村では、農村に比べ自然条件の規定性が大きく、多様な生業が展開した。海と山の生業は有機的につながる面が大きく、生産活動の基盤となる対象が個人の所有に分割されず、共同性が保たれる傾向にある。本研究では、志摩漁村、三重県北部の治田地区、そして熊野地域の3つをフィールドに、具体的な事例分析を蓄積した。志摩漁村については、海女漁の歴史を総合的に明らかにし(『鳥羽・志摩の海女ー素潜り漁の歴史と現在』)、また治田地区の山の共有林を巡る古文書群を整理し、報告書にまとめた。熊野地域については、生業自体の分析は今後の課題に残されたが、『江戸時代の熊野街道と旅人たち』で、地域特性の分析を活かした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
主として紀伊半島の漁村・山村を研究対象としつつも、生産・加工などの生業を通して村を越えてつながりを持つ構造、とりわけ海と山のなりわいが結びつく特質を明らかにできたことは、従来の漁村史、山村史に新たな視点を提示できたと考える。三重県南部の治田地区の報告書を通して獲得した、海と山の共有地=コモンズ論の視点は、今後の研究に様々な形で活かせるものである。 また、志摩の海女漁の歴史を全体として叙述し、熊野地域を交通と旅の観点からとらえ、それぞれ一書にまとめたことは、地域の魅力を明確にし、過疎地振興につながるという社会的意義を持つ。
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