• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

戦国期の秩序流動化・再構築メカニズムの研究―発給文書と秩序認識の関係を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 18K00962
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03020:日本史関連
研究機関岡山大学

研究代表者

村井 良介  岡山大学, 教育学域, 教授 (30419684)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード戦国大名 / 戦国領主 / 毛利氏 / 大友氏 / 国衆 / 判物 / 備中 / 美作 / 家中 / 領 / 地域秩序 / 権力 / 文書
研究成果の概要

室町期において幕府の裁定や守護による施行は、人々が共通に参照点とする相対的な卓越性を有している。したがって、人々は幕府や守護に文書の発給を求めると考えられる。しかし、戦国期になると幕府や守護の卓越性が低下し、幕府や守護の保証では十分ではないと見なされるようになり、将軍や守護以外の地域権力による判物発給が見られるようになる。判物は発給者と受給者の一対一の関係性の中だけで機能するものではなく、周辺の第三者群の反応を整序する。その秩序を共有する人々の関係性が「私」に対する「公」である。文書なしの知行給与から、判物による知行給与への変化は、この「公的」秩序が意識されることによる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は戦国期を、単に近世の予定されたゴールに向かう単線的な過渡期としてとらえず、その一方で単に多様であるとか、無秩序なカオスとするのでもなく、多様な秩序を生み出すメカニズムを論じたところに意義がある。これにより、相対的に安定した室町期から、戦乱が常態化する戦国期への変化を、メカニズムのレベルで考察することを可能とした。かつての史的唯物論における世界史の発展法則のような見方はもはや成り立たないが、秩序の安定と流動化、そしてその再構築のメカニズムを明らかにすることで、単に戦国期にとどまらず、普遍的に社会の秩序を考察する一助となると考えられ、この点に現代社会における意義がある。

報告書

(5件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 2018 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2019 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 大阪市立大学所蔵の楢崎家文書の写について2021

    • 著者名/発表者名
      村井良介
    • 雑誌名

      市大日本史

      巻: 24 ページ: 107-134

    • NAID

      40022615314

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 戦国期の地域秩序形成と政治拠点―備作地域を中心に―2021

    • 著者名/発表者名
      村井良介
    • 学会等名
      武家拠点科研・岡山研究集会「備前・美作・備中における武家拠点の形成と変容―16-17 世紀を中心に―」
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 戦国期における地域秩序形成をめぐって2019

    • 著者名/発表者名
      村井良介
    • 学会等名
      第2回災害文化と地域社会形成史研究会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 戦国期文書論2019

    • 著者名/発表者名
      矢田俊文・高橋一樹・小谷利明・田中慶治・森田真一・村井良介ほか7名
    • 総ページ数
      353
    • 出版者
      高志書院
    • ISBN
      9784862151995
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [備考] 戦国期における秩序流動化・再構築メカニズムの研究―発給文書と秩序認識の関係を中心に―研究成果報告書

    • URL

      https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/63303

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

URL: 

公開日: 2018-04-23   更新日: 2023-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi