研究課題/領域番号 |
18K00985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿南 友亮 東北大学, 法学研究科, 教授 (50365003)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 中国内戦 / 中国共産党 / 中国国民党 / 中華民国 / ソ連 / 中国近代政治史 / 政・軍関係 / 個人独裁 / 冷戦 / 中国人民解放軍 / 中国革命 / 中国近現代史 / 軍隊運営 |
研究成果の概要 |
本研究では、中国内戦期における中国共産党と中国国民党の軍隊運営について比較分析をおこない、軍隊建設の方法そのものには特筆すべき差異がなかったことを明らかにした。両党ともに主として「雇用」、「強制」、「寝返り」に大きく依存する形で兵士を集めていた。では、内戦の帰趨を決した軍事的な要因は何だったのか。本研究では、各種史料の分析をつうじて、ソ連の中共に対する軍事支援が先行研究で想定されていたものよりはるかに多岐にわたり、かつ大規模なものだったことを明らかにした。この発見に基づき、本研究は、中国国外からの介入が本質的にあまり差のなかった国共両軍の戦いに決定的な作用を及ぼしたという新たな視点を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「中国内戦における中国共産党の勝利は同党による社会改革(「土地革命」)の賜物である」という言説が長年日本の中国研究界において強い影響力を持ってきた。しかし、1990年代以降の実証研究の蓄積により社会改革と軍事動員との因果関係が実は希薄であることが明らかとなってきた。これに伴い、共産党の勝利に関して社会改革に依存しない説明が必要となった。本研究は、中国国外からのインプット、すなわちソ連の軍事介入が決定的に重要だったという新たな説明を提示したという意義を持つ。この新たな説明は、中国内戦の歴史における中国共産党の立ち位置を相対化するという効果を持つと考えられる。
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