研究課題/領域番号 |
18K00988
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井坂 理穂 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70272490)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | インド / ユダヤ / 近現代 / 国民国家 / 移動 / 帰属 / ライフ・ヒストリー / マイノリティ / ユダヤ教 / 家族 / 南アジア |
研究成果の概要 |
本研究では、近現代インドにおいてユダヤ・コミュニティが、イギリス植民地支配の確立、ナショナリズムの台頭、欧米におけるシオニズムの影響、2つの世界大戦、インド・パキスタンの分離独立、イスラエルの建国宣言などの大きな政治変動のなかで、自らの帰属意識をどのように模索したのかを検討した。ここではとりわけ、インド西部に在住するベネ・イスラエルと呼ばれるコミュニティに焦点を当て、このコミュニティに属する人々のライフ・ヒストリーの事例をもとに、彼らが自らのユダヤとしてのアイデンティティをいかに語り、自らとインド、イスラエルという国民国家との関係をどのようなかたちで規定していったのかを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はインド社会におけるいわゆる「宗教的マイノリティ」であるユダヤの視点から、インドという国民国家の形成過程を追うことで、インド近現代史に新たな視点を導入するものである。また、邦文において研究蓄積がきわめて限られていたインド西部のベネ・イスラエルについて、彼ら自身の帰属意識や彼らを取り囲む環境の変化を通時的に明らかにした点でも意義をもつ。さらに彼らとシオニズムとの関係やイスラエルへの移住の流れを分析することで、インド国内外におけるユダヤをめぐる状況の連関を示し、インドのユダヤ・コミュニティに関する研究を他地域のユダヤ研究、あるいは地域横断的なユダヤ研究と接続させることを試みた。
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