研究課題/領域番号 |
18K01006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
小松原 ゆり 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (40782793)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | チベット / 清朝 / グルカ朝 / 摂政 / 雍和宮 / 満州語 / ネパール / ラスワ / チベット・ネパール戦争 / グルカ / 档案 / 朝貢 / 東アジア史 |
研究実績の概要 |
令和4年度は、引き続きコロナ禍により海外での史料収集・調査が実現しなかったため、主に国内で入手可能な史料の収集と分析および学会・シンポジウムにおける口頭発表を行った。主な内容は以下の通りである。 第一に、前年度に引き続き、主に台湾・故宮博物院HP内の図書文献處資料庫を利用して、19世紀前半から半ば過ぎにかけての清・チベット・ネパール関係の档案史料の収集と整理を行い、1856年のチベット対ネパール(グルカ朝)戦争に関する分析を進めた。並行して、ネパール国際関係史に関する英語文献の読解を進め、ネパール側の歴史観についても考察を加えた。 第二に、前年度に引き続き、18世紀後半から19世紀にかけてのチベット政治における摂政職の変容と18世紀末のチベット対ネパール(グルカ朝)戦争の関係について分析し、令和4年7月3日から9日にチェコのプラハ・カレル大学において開催されたInternational Association for Tibetan Studies 16th Seminar(国際チベット学会, IATS)に参加して報告を行った。 第三に、清の支配者層である旗人のアイデンティティを支えるチベット仏教とことばについて、北京にあるチベット仏教寺院・雍和宮の年中行事と母語である満州語の維持に奮起する清朝皇帝に注目して考察を行い、論文「雍和宮の朧八粥と清朝宮廷」と論文「清代中期の旗人官僚と満州語力ー乾隆帝の満州語指導を中心にー」にまとめた。 第四として、本研究の先行研究を含んだ日本における清朝・チベット史の歴史についてまとめ、令和5年3月4、5日に京都のEFEO Centre(フランス国立極東学院京都支部)で開催されたワークショップ"APPROACHING THE HIGH PLATEAU FROM THE ARCHIPELAGO: TIBETAN STUDIES IN JAPAN"において口頭報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度もコロナ禍の影響で海外における現地調査・史料収集が実現しなかったため、前年度に引き続き、台湾・故宮博物院HP内の図書文献處資料庫などインターネットを通じて一次史料を収集し、これまでに収集した各言語の一次史料と合わせて整理および内容の分析・読解を進めた。同時に、チベットにおける摂政職の変容という、19世紀の国際関係の下地となる18世紀後半から19世紀にかけてのチベット内政および清の文化的背景(清皇帝とチベット仏教およびことばの関係)についても、新たな考察を加えて発表することできた成果は大きい。しかしながら、現地調査による未出版の満州語・チベット語一次史料を追加収集することがかなわず、1856年のチベット対ネパール(グルカ朝)戦争に関する成果を論文化するまでには至らなかった。よって、進捗状況はやや遅れているという次第である。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍により現地調査・史料収集が実現せず十分な成果を得ることができなかったため、来年度への延長を希望し承認を受けた。延長年度である令和5年度は、コロナ禍が緩和されたことから、海外における史料調査が可能になる見込みである。よって、海外における史料収集・調査とその史料読解を合わせて行う予定である。 第一に、中国・第一歴史档案館および台湾・国立故宮博物院を訪問し、満州語、チベット語、ネパール語の档案史料の調査・収集を行う。収集した史料と前年度までに整理・読解した史料と合わせ、口頭報告を行う。 第二に、令和元年度に続いてネパール・カトマンドゥを訪問し、チベット・ネパールを結ぶヒマラヤ交易路に関する文物調査を行い、1856年のチベット対ネパール(グルカ朝)戦争に対して新たな視座を加え、これまで成果に挙げた18世紀末のチベット対ネパール(グルカ朝)戦争との相違に留意しながら、口頭発表および論文にまとめる予定である。
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