研究課題/領域番号 |
18K01011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
小林 寧子 南山大学, 外国語学部, 研究員 (60225547)
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研究分担者 |
土佐林 慶太 早稲田大学, 文学学術院, 助手 (10905764)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 植民地インドネシア / イスラームとナショナリズム / イスラーム系定期刊行物 / プルグラカン(ブミプトラ運動) / ムハマディヤの全国展開 / 戦間期の国際情勢 / パレスチナ問題 / ムハマディヤ / アフマド・ダフラン / ファフロディン / イスラーム改革主義運動 / スアラ・ムハマディヤ / ビンタン・イスラーム / 『ビンタン・イスラーム』 / 国際関係認識 / IPO Geheim / アフマディヤ / オスマン朝崩壊 / ヒジャズ問題 / インドネシア / イスラーム定期刊行物 / 第一次大戦後 / 汎イスラーム主義 / 日中戦争 |
研究成果の概要 |
ライデン大学図書館とハーグ国立文書館で、1920年代から日本占領までのイスラーム団体の動向に関して、植民地文書・文献を収集した。ジャカルタ国立図書館ではイスラーム系定期刊行物(Adil他)を収集した。当時の「ムスリムの声」を知ることができる資料である。 暫定的研究成果として次のことを示した。1)定期刊行物の出版状況の概観。運動体の機関誌から一般読者を対象とした情報誌へと移行する傾向があった。2)イスラーム系定期刊行物には海外情報が豊富。ムスリムは自らの位置を国際社会の中で位置づけようとしていた。3)ムスリムの民族意識は、反オランダ植民地主義と同時に他地域のムスリムとの交流の中で醸成された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インドネシアの植民地末期に関する研究は、独立をめざす民族主義運動を主軸として行われてきた。ブミプトラの政治活動を警戒する植民地政府の文書を主たる資料としたために、宗教・社会問題を運動の目的に掲げるイスラーム団体は非政治的とされて、等閑視される傾向にあった。 本研究では、当時の「ムスリムの声」を載せたイスラーム系定期刊行物や小冊子を資料とすることで、今まで論じられなかったムスリムが世界情勢に大きな関心を払っていたことが明らかになってきた。イスラーム世界の中での西欧列強の動きを見て、オランダを相対化し、国際関係の中で自らの立ち位置を認識するようになったという、新しい視点を出した。
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