研究課題/領域番号 |
18K01015
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | ノートルダム清心女子大学 |
研究代表者 |
鈴木 真 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 准教授 (60400610)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 清朝 / 八旗 / 科挙 / 旗人 / 康煕 / 雍正 / 儒教化 / 康煕朝 / 雍正朝 / 進士 / 士人化 / 康熙帝 / 八旗科挙 / 翰林院 / 起居注 / 旗人進士 / 揆叙 |
研究成果の概要 |
本研究は,清朝前半期(17~18世紀)において,いかなる出自・特徴の旗人が科挙に応試(受験)していたのか,そして旗人にとって科挙合格が,それ以後の官歴とどのように関連していたのかを明らかにしようとした研究である。 科挙に応試した旗人の出自は,零細な家柄の者,有力氏族の子弟や官界の高官を近親に持つ者など多岐に亘っており,当時の旗人社会では儒教的教養の修得が広く進行していた様子が窺える。また有力大臣との婚姻関係の構築や,皇子らの王府への配属の契機となるなど,旗人にとって科挙合格とは,官僚組織の公的な栄達ルートとしての位置付けに留まらず,八旗内部における権力基盤の構築・強化の面でも機能していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は以下の通りである。清朝前半期の科挙史について,旗人の科挙応試に関する研究史上の缺を補った点である。すなわち,いかなる旗人が科挙に応試していたのか,合格がかれらの官途にどの程度影響していたのかという,従来は不明であった点に関して網羅的に明らかにした。 合格した旗人の出自は零細・権門を問わず多岐に亘っており,中には数代に亘り合格者を輩出する家系も確認できた。これらは旗人社会における儒教的教養の修得(儒教化・士人化)が広く進行していた事実を示唆している。また旗人にとっては,八旗の権力中枢(旗王・権門)への接触の契機としても科挙が機能していた可能性を指摘した。
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