研究課題/領域番号 |
18K01035
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
竹中 幸史 山口大学, 人文学部, 教授 (00319386)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | フランス革命 / 国旗 / 国歌 / 祭典 / 記憶 / 国民祭典 / 公教育 / 国旗・国歌 / 近代フランス |
研究成果の概要 |
本研究は、19世紀前半のフランス史の展開において、国旗および国歌が果たした機能と、市民によるそれらの受容や拒絶、また改変を実証的に考察せんとするものである。ルアン市を対象とした研究の結果、国旗、国歌のみならず、広くフランス革命期の「空間の革命」に関して、以下のような事実が明らかになった。 第一に、こうした空間の革命は共和2年ルアンにおける街路名の変更の他にも、革命祭典の行列コースの変遷や自由の木植樹においても該当した。第二に、テルミドール反動後の哀悼祭典には一時期廃れた国歌の復活が見られたが、19世紀の祭典においては逆に国歌が衰退し、三色旗が強調されることになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまでの「記憶」研究が十分に検討してこなかった国旗・国歌の歴史学をあつかう。市民生活に国旗・国歌はいかにして根づくのか。この問いに答えるには、フランス革命期から19世紀前半に及ぶ記憶と忘却の作用を考慮に入れて、長期的に革命的象徴を分析する必要がある。それゆえ祭典および公式行事における三色旗とラ・マルセイエーズの受容、ならびにこれらの実践の場となった「空間」の革命について多角的に考察した。本研究成果は政治文化の中期・長期的影響に関する新知見獲得のほか、わが国をはじめとした近代国家における公共性について重要な示唆を与えることを期待できる点で創造性が高い。
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