研究課題/領域番号 |
18K01048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
堀越 宏一 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20255194)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 中世ヨーロッパ史 / 近世ヨーロッパ史 / ロレーヌ / 身分制議会 / 合議制 / 代表制 / 租税 / 中近世ヨーロッパ / 議会 / フランス |
研究成果の概要 |
15~16世紀のバール=ロレーヌ公領の三部会関係史料を分析することを通じて、中世ヨーロッパの身分制議会の機能と歴史的意義に関するホイッグ的古典学説(専制政治に陥りがちな国王権力を臣民が抑制する機関としての議会という考え方)を打破し、フランス王国を含めて、各地の王国や諸侯領に存在していた双方向的な合意形成の姿を実証的に明らかにすることを目指した。 その際、保証状という、三部会開催直後に、その決定内容を濫用しないことを君主が誓約した文書は、君臣間の双方向的な関係が存在したことを具体的に物語っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中世ヨーロッパの身分制議会については、イングランド王国における「シモン・ド・モンフォールの議会」(1265年)と「模範議会」(1295年)を代表例として、専制政治に陥りがちな国王権力を臣民が抑制する機関であるという理解が一般的である。しかし、フランス王国の三部会に加えて、その東北の辺境に位置したバール=ロレーヌ公領の三部会は、君臣間の交渉の場として、より協調的に運営されていた。 このような中近世フランスの身分制議会のあり方を知ることは、議会制民主主義の歴史的理解を相対化、ないし多様化する手掛かりとなる。さらには、現在の私たちの議会のあり方をも再考する際の示唆を与えてくれるだろう。
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