研究課題/領域番号 |
18K01057
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
田中 裕 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (00451667)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 建評 / 神郡 / 鹿島 / 那賀国造 / 終末期古墳 / 7世紀 / 里 / 7世紀 / 中臣鎌足 / 常陸国風土記 / 古墳 / 五十戸編成 / 鹿島神郡 / 那賀国 / 三反田1号墳 / 方墳 / 横穴式石室 / 景観復原 / 里長 / 白河内1号墳 / 徳化原古墳 / 競合 / 郡寺 |
研究成果の概要 |
本研究は『常陸国風土記』の香島「神郡」建評記事に注目しつつ、「神郡」と通常の郡との違いを念頭に、古墳時代から奈良時代への地方行政区画の再編成がどのように行われたのかを探るものである。研究の方法は、「神郡」が設置される7世紀前後における歴史的景観を復原し、時期ごとの変化を分析するものであり、具体的には、『常陸国風土記』において「建評」時に「神郡」が切り取られたと記される那賀国造の支配領域に注目し、7世紀前後の主要古墳と、郡家や里(五十戸、のちの郷)、地形等との位置関係を分析するための考古学的調査を実施した。結果、7世紀前後において、新たな地方行政区画の編成に対応する地域再編の証拠が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古代の鹿島神宮と香取神宮は東国にありながら、伊勢神宮とともに三つしかない神宮と称される神社であり、藤原氏の祖先神が祀られていること、その出身氏族である中臣氏や関連の大中臣氏が奉祭すること、両社ともにその所在地が全国で八箇所しかない神郡となることから、古代史上欠くことのできない重要な要素である。藤原氏が勃興するきっかけとなった乙巳の変、大化の改新において、建評の開始とほぼ同時に設置される香島神郡が、激しい地域再編を伴っていること、そして、後の地方行政区画の形が同時に決定づけられることが明らかにできたことは、古代史上大きな意味をもつと思料する。
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