研究課題/領域番号 |
18K01059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
高橋 浩二 富山大学, 学術研究部人文科学系, 教授 (10322108)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 考古学 / 掘立柱建物 / 布掘り柱掘形 / 集成 / 高床倉庫 / 弥生・古墳時代 / 日本海ルート / 移動・移住 |
研究成果の概要 |
布掘り柱掘形をもつ掘立柱建物は、柱の下部に地中梁を連結するなど特異な基礎構造をもつ建物で、弥生時代から古墳時代にかけて特徴的に認められる。布掘り柱掘形はその形態や地中梁の設置という点から、Ⅰ~Ⅳ類に分類することができる。 集成の結果、全国で約132遺跡約348例を確認した。長崎県から福島県にかけて広く分布し、とくに山陰と北陸に多数認められる。その数は山陰で37遺跡98例、北陸で67遺跡215例にのぼる。弥生時代中期前半頃に出現し、全国的に古墳時代前期後半に衰退するが、地域によって変遷に差があることも分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
布掘り柱掘形Ⅰ類をもつ例は、山陰と北陸にのみ一定数認められる。これは日本海通交を検討する上で重要である。また、布掘り柱掘形Ⅱ類の例が東海から東北南部の太平洋側に時期をおって認められることから、これらの地域における系譜関係をうかがうことができた。 この建物は全国的に弥生時代終末期から古墳時代前期前半にかけて数多く認められるものであり、定型化前方後円墳の出現前後に活性化する通交関係の実像を解明することにつながる可能性をもつ。今後さらに系譜関係や伝播過程を明らかにする中で、人の移動や移住について検討をすすめることが重要である。
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