研究課題/領域番号 |
18K01091
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
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研究機関 | 東北芸術工科大学 |
研究代表者 |
北野 博司 東北芸術工科大学, 芸術学部, 教授 (20326755)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 石垣の築造技術と組織 / 石垣修理の技能 / 石垣修理の理念と方法 / 石垣の保存管理 / 石垣の伝統技術 / 文化財石垣修理 / 秘伝書 / 選定保存技術 / 石垣構築技術 / 石垣修理技術 / 石垣カルテ / 赤外線熱画像 / ハザードマップ / 石垣被災原因 / 胴込めコンクリート / 城石垣 / 伝統技術 / 防災 |
研究成果の概要 |
築造後400年を経過して劣化が進む石垣は、近年多発する自然災害により崩壊する事例が目立つようになってきた。本研究ではまず当時の石垣技術を遺構や史料から復元して、石垣構築技術の一端を明らかにするとともに、現代の石垣修理に応用できる勾配の設計法を視覚化した。次いで、現在の石垣修理技術の由来を行政資料や技能者へのヒアリングから辿り、文化財として「歴史の証拠」と「安定した構造体」の両立を図る修理技術の課題を明らかにした。最後に、今後石垣を適切に保存していくための石垣管理フローと石垣防災の枠組みを提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
石垣の美を特徴付ける扇の勾配の設計方法を可視化したことによって、変形前のオリジナルな勾配を復元し、修理勾配の設計にも貢献できる。現在行われている石垣修理技術を歴史的にたどり、文化財保存の理念から批判的に検証した結果、文化財石垣のオーセンティシティを十分検討しないまま、活用のための補強を優先する傾向があることを指摘した。この課題に取り組むため、3段階の安定性評価と石垣管理を持続的に行うためのフローを作成し、石垣防災の枠組みの中にこれを位置付けた。
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