研究課題/領域番号 |
18K01094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
南 武志 近畿大学, 理工学部, 非常勤講師 (00295784)
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研究分担者 |
高橋 和也 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 特別嘱託研究員 (70221356)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 産地推定 / 遺跡 / 朱 / 硫黄同位体分析 / 超微量硫黄同位体比分析 / 超微量分析 / 遺跡出土朱 / 墳墓 |
研究成果の概要 |
超微量硫黄同位体分析装置を開発し、本装置を用いて古墳時代以前の遺跡から出土した朱の産地推定を試みた。本装置では目に見える1粒の朱、すなわちおよそ5μg、で分析が可能である。硫黄を含まない粘着テープを朱が付着している遺物に軽く押し付けてサンプリングは終了し、朱部分を粘着テープごと切り取って分析に供する。そのため、貴重な遺物に肉眼で見える損傷は生じず、またわずかな朱が残存している場合でも分析が可能である。加えて、1粒の朱で分析できることから、産地の異なる朱を混合して1つの遺跡に用いた場合も判別可能となった。本分析法を用い、北部九州や四国などから分析依頼が殺到し、興味ある結果が得られている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1粒の朱で硫黄同位体比を測定できる超微量分析法を開発できたことで、貴重な文化財遺物を傷つけることなく、また微量しか用いられていない場合も朱の産地推定が行えるようになった。このことで、様々な文化財関係者から分析依頼を受けて朱の産地推定を行っており、その中には弥生時代の中国産朱の伝来と西日本各地への流通や、古代大和王権と国産朱の使用など、学術的にも、社会的にも貴重な結果が得られた。
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