研究課題/領域番号 |
18K01098
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所 |
研究代表者 |
吉田 直人 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 保存科学研究センター, 保存環境研究室付 (80370998)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 染料 / LED / 展示照明 / 白色LED / 変退色 / 有機性文化財材料 / LED展示照明 / 有機染料 / 博物館照明 / 文化財材料 / 劣化 |
研究成果の概要 |
黄色染料を絹布に染色したサンプルを用いた実験、検証により、以下の知見を得た。(1)同じ白色 LED でも、色温度が高いほど、つまり青色光の寄与が大きいほど、反射光に対する蛍光の量が大きい。(2)異なる波長帯での長期照射実験により、照射光が短波長であるほど、変退色速度が早いことを確認した。(3)さらに、耐光性の低い染料では、吸収ピークより短波長側の光照射で、変退色や反射スペクトルの変化が著しくなることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内では、博物館等における展示照明の白色LED化が急速に進んでいる。一方で、展示物の変退色抑制を主眼とした照度基準や積算照度基準は、従来光源であるハロゲンランプや蛍光ランプの時代に提示されたものであり、これらとは発光原理、発光特性(分光分布)などが異なる白色LED光にそのまま適用されることが適切かどうかの実証的研究はないままであった。今回の研究では、特に白色LED光に特長的な狭い波長帯での鋭い発光ピークに着目し、特定波長帯での黄色染料への照射試験により、波長帯による相対的な変退色、色差増大の差を染料の吸収特性との関連で明らかにし、白色LED時代の安全な展示に資する知見を得た。
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