研究課題
基盤研究(C)
都内(渋谷区)に設置した観測サイトにおいて、二酸化炭素の排出量を常時観測した。排出量には朝と夕にピークをもつ日変化パターンが見られ、これは化石燃料消費量から推定される排出量の日変化パターンと整合的であった。観測された二酸化炭素排出量を、同時に測定した炭素同位体および酸素濃度を用いて、発生起源別に分類した。都市ガス起源の二酸化炭素排出量は、やはり朝夕にピークが見られた。ガソリン起源の排出量は朝のピークが顕著である一方で夕方のピークは必ずしも明確ではなかった。これらの起源別排出量は化石燃料消費量から推定される排出量と整合的であり、本研究で開発した起源別分離の手法が妥当であることが示された。
市街地は温室効果を引き起こす二酸化炭素の一大排出エリアである。二酸化炭素については様々な排出削減策がとられているが、それらが実際にどの程度効率的に行われているのかを調査する術がこれまでなかった。本研究では、大気中の二酸化炭素を測定し、それがどの発生源(都市ガスの燃焼、あるいは自動車での排出)から排出されたものかを明らかにする新たに手法を開発した。この手法を発展させれば、排出削減策の実効果を定量的に評価することが将来可能になる。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 7件) 備考 (1件)
ACS Earth and Space Chemistry
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Journal of Atmospheric and Oceanic Technology
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