研究課題/領域番号 |
18K01134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
宇根 義己 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (40585056)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 産業集積 / 自動車産業 / 工業団地 / 海外現地生産 / 東南アジア / タイ / 自動車産業集積 / 企業の集積と分散 / 生産システム / 労働市場 / ジャスト・イン・タイム / 産業立地 / 分散立地の論理 / 付加価値創造政策 |
研究実績の概要 |
2022年度は,前年度までに実施した研究・調査をもとにした成果の一部を執筆するとともに,入手可能な情報の整理および更新を実施した。 延長期間にあたる昨年度は,現地調査の推進が研究推進の鍵となっていたが,昨年度も新型コロナウイルス感染症の影響により,やむを得ず実施することができなかった。しかし,2023年度は現地実施が見込めそうであり,その準備を進めている段階である。 研究実績の具体的内容について,経済地理学の主要なキーワードを説明した学術事典において,主に日本企業による海外現地生産や工業団地,外国直接投資等に関わる複数の項目を分担執筆し,タイ自動車産業の発展やその立地動態に関する情報をまとめた。アジア通貨危機やその後の社会経済的重要性から,グローバルプレーヤーが乱立する世界有数の産業集積として発展していることを記した。当該の出版物の刊行は2023年度以降となる。 上記のほかに,これまでに実施した聞取り調査から得られた内容をもとにした論考の執筆に取り組んだが,2022年度に公表された業績はない。 また,これまでに入手した自動車企業・同部品企業のデータベースについての活用方法を,東南アジアを対象とする関連分野の複数の研究者と意見交換し,今後のデータベースの活用方法について模索した。具体的には,タイの自動車産業に関する年鑑データをデータベースの複数年データの保存,利用と活用について検討した。これらのデータベースを学際的に利活用することは,タイなど海外産業研究の推進において重要であると考え,今後も利活用の検討を重ねる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は海外現地での聞き取り調査や観察に基づいて推進する形態をとっており,これに加えて統計資料等を用いる。延長期間にあたる昨年度において,新型コロナウイルス感染症の影響によりタイにおいて調査が実施できず,研究が遅れている理由としてこの点が挙げられる。現地調査の実施が困難な理由としては,新型コロナウイルス感染症の影響により,調査企業の協力が得られないことと,申請者自身の現地への渡航および生活において安全性が確保できないことが該当する。 海外現地調査による情報収集は困難なことから,入手可能な統計資料等を入手して分析を行い,研究分析,執筆等を行った。これまでに実施した調査や,統計資料をもとにした分析は昨年度までに一定程度の成果発表を行ってきたが,海外現地調査が実施できない昨年度の状況は,遅れていると判断せざるを得ない。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の遅れの最大の要因は,新型コロナウイルス感染症の影響による海外現地調査の困難にある。昨年度に対し,2023年度は新型コロナウイルス感染症の影響が世界的に落ち着いてきており,本研究においても現地調査が見込めそうである。目下,その準備を進めているところである。具体的には,調査予定企業への調査依頼および現地での滞在環境の確認等を実施している。その際,また,コロナ禍(後)におけるタイおよび東南アジアの自動車産業の実態把握を研究の枠組みに入れる。 一方で,調査企業の協力が得られないなど,海外現地調査が遂行できない場合も考えられる。そうしたことを考慮して,現時点で実施できることとして最大限の取り組みを実施する。その場合,資料をもとにした分析に一層注力することなどを検討する。
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