研究課題/領域番号 |
18K01145
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
大呂 興平 大分大学, 経済学部, 教授 (50370622)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 食料の地理学 / 顕示的消費財 / 産地システム / wagyu / 食料貿易 / 農産物 / 牛肉 / 超高級食材 / 和牛 / 販売 / 家畜改良 / 生産 |
研究成果の概要 |
世界的な富裕層の増大とともにきわめて高級な食材の貿易が急拡大しているが,そうした輸出産地には,高価格を維持すべく産地の主体間を調整する「産地システム」が不可欠である.本研究では,wagyu輸出をめぐる国際競争を事例に,そうした産地システムの生成過程を分析した.各国のwagyu産業は,遺伝資源が導入されれば即座に競争力を持ち得たわけではなかった.wagyuの産地間競争では,各国で歴史的に形成されていた肉牛の改良,生産・肥育,と畜・加工,販売,消費といった既存のシステムの中に,超高級食材であるwagyuのそれらを埋め込ませていくローカルな過程が,産地システムの構築過程として不可欠となっていた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
経済のグローバル化に伴う食料貿易の拡大と産地移動は,国内外の地理学者の注目を集め,「食料の地理学」を登場させてきた.しかし,超高級食材の貿易や産地の動態については,貿易量が急増し,また特有の産地形成のメカニズムを持つにもかかわらず,明確な研究対象にはなってこなかった.本研究は,食料の地理学に対して新規性の高い視角や研究対象を萌芽的に提供するものとして,その学術的意義がある.さらに,本研究の作業は,日本農産物の持続的な輸出産地の形成をめぐり,その理論的基礎を提供する点でも社会的意義があると考えている.
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